歴史的一戦、井上尚弥vsバトラーのファイトマネー、それぞれの純資産はいくら? 井上はスポンサー総額だけで○○億?

Daniel Yanofsky

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パウンド・フォー・パウンド1位を記録し、『モンスター』の異名で世界にも知られる井上尚弥が、2022年12月13日、ボクシング史上初のバンタム級4団体統一戦に臨む。相手はWBO王者ポール・バトラーだ。決戦は、東京の有明アリーナで行われる。

そんな歴史的一戦のファイトマネーはいくらとなるのか?ダニエル・ヤノフスキー(Daniel Yanofsky)記者が伝える。

 

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2022年6月、井上尚弥はノニト・ドネア(フィリピン)との2度目の対決を制し、保持していたWBAスーパー・IBF世界バンタム級王座に加え、ドネアから奪ったWBCタイトルを手に入れた。試合後、開口一番、スーパーバンタム級転向を示唆したが、同時にバンタム級での4団体統一戦にも意欲を示していた。晩夏にはWBO王者ポール・バトラーとの統一戦が内定したことが報じられ、10月13日、4階級制覇の前に、バンタム級史上初&日本人初の4団体統一王者という歴史的偉業に臨むことが正式に決まった。

同様に偉業に挑むWBO世界バンタム級王者バトラーはストイックな英国人ファイターだ。元連邦スーパーフライ級およびIBF世界バンタム級チャンピオンは、当時空位の暫定WBC世界バンタム級王者決定戦でジョナス・スルタン(フィリピン)を破った。レギュラー(正規)王座との統一戦としてジョン・リール・カシメロ(フィリピン)と対戦することになっていた。だが、カシメロは英国ボクシング管理委員会による医療ガイドライン違反や素行不良により、WBOからタイトルを剥奪され、バトラーが正規王者に昇格した。

バトラーは現在8連勝中だが、KOで20勝している無敗の3階級王者である『モンスター』と対峙するということはただ事ではない。世間の評価は、井上優位と見る声が圧倒的であり、『BetMGM』によると、井上は-3000の本命で、バトラーは+1100で不利というオッズだ。だが、無敵の怪物を倒す可能性を求め、約13週間、鍛錬に励んできたバトラーは、世間の評価をひっくり返す準備ができているという。 

井上との一戦について「ボクシングで最もタフな仕事だ」とバトラーは『Liverpool Echo』に語った。

「6、7週間前に父が私に言ったんだ。『これは今のボクシング界で最も難しい仕事だ』と。階級を見渡すと、誰が一番強いかは疑問符が付くが、井上は確かにバンタム級で突出している。(私自身)バンタム級で井上に勝てると言う人はいないと思った。そんな最もタフな仕事だが、私は(契約書に)署名した。楽しみにしています。人々は、『(アンダードッグと示唆され)あなたが怒っているんじゃないか』と聞いてくるけど、私はむしろクレイジーになりたいんだ。比類なきチャンピオンになるには、井上と対戦する以外に方法はないからね」

井上とバトラーが臨むこの歴史的一戦で生み出される賞金額は果たしていくらになるのか? 聞き伝えられる情報から算出してみよう。

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井上尚弥 vs. ポール・バトラーのファイトマネー

井上 vs. バトラーのファイトマネーの配当はまだ明らかにされていない。以前の報酬は、彼らがどれだけ稼ぐかについての洞察を提供するのに役立つかもしれない(それぞれ各試合当時のレートで計算)。

スポーツメディア『Total Sportal』によると、井上はノニト・ドネアとの再戦で50万ドル(約6662万円)を手にしたとされ、スポーツ業界報酬・資産情報サイト『Sports Payouts』によると、ドネアとのWBSSでの最初の戦いでは100万ドル(約1億866万円)を獲得したという。2020年のジェイソン・モロニー(オーストラリア)とのトップランク社プロモートデビュー戦で、井上には約150万ドル(約1億5840万円)が支払われたという報道がある。

対するバトラーは、ビッグマッチの経験が乏しく、推察に使えるサンプルはわずかだ。カシメロとのWBO世界バンタム級王座の指名試合でプロベラムが行った入札 (26250ドル=約340万円) の 25% を得ることになっていた。しかし、カシメロは計量前に棄権しており、その金額を手にすることはなかった。同級暫定王者決定戦となったヨナス・スルタン戦でどれだけ稼いだかは不明だ。

今回の4団体統一戦は、日本国内では『dTV』と『ひかりTV』の独占配信となっているが、米国では『ESPN+』、オーストラリアでは『Kayo』での有料配信が行われる。バトラーがほぼ無名であることを考えると、井上vsドネア2のファイトマネーに近い額が想定されるが、少なくともバトラーにとってはキャリア最大の稼ぎになることは間違いないだろう。

井上尚弥の純資産は? 

収支の多くが公表されていないため予想に幅があるが、スポーツメディア『Essentially Sports』と著名人プロフィールサイト『CelebsAgeWiki』によると、井上尚弥の純資産は約100万ドルから500万ドル(約1億3756万円~約6億8780万円)とされる。ただ、昨年12月の日本国内での報道では、国内外の大手企業6~7社からスポンサー契約のオファーが届き、現在の契約と合わせると10億円に達するほどの契約金を手にしたとされる。今年10月にも新たなスポンサー契約を発表しており、契約総額はさらに増えている可能性が高い。

ポール・バトラーの純資産は? 

WBO王者ポール・バトラーの正確な純資産は不明だ。 

参考に過去の井上の対戦相手と比較すると、ジェイソン・モロニーの純資産は約150万ドル(約2億634万円)。 エマニュエル・ロドリゲスの純資産は約100万ドルから500万ドル(約1億3756万円~約6億8780万円)だ。ノニト・ドネアの純資産は約500万ドル(約6億8780万円)とされている。

バトラーはこれらの選手に比べるとほぼ無名に近い。その純資産は彼らよりも下回ると見るのが妥当だろう。

井上尚弥 vs. バトラー 4団体統一戦はいつ行われる?

東京の有明アリーナで行われる『井上尚弥 vs. ポール・バトラー 4団体統一戦』は、前座の試合が14:30からスタート予定だ。メインイベントは21:30開始が想定されている。前の試合の進行次第で時間が前後する可能性がある。試合中継は、『dTV』および『ひかりTV(ひかりTV for docomo)』の独占配信となる。

井上尚弥 vs. バトラー 4団体統一戦:予定対戦カード

  • メインイベント:WBA・WBC・IBF・WBO世界バンタム級4団体統一王座戦12回戦
    • 井上尚弥(WBA・WBC・IBF世界バンタム級王者、大橋)vs. ポール・バトラー(WBO世界バンタム級王者)
       
  • セミファイナル:WBOアジアパシフィック・スーパーライト級タイトルマッチ12回戦
    • 平岡アンディ(WBCアジアパフィシック・スーパーライト級王者、大橋)vs. 誼敏虎(ジュン・ミンホ、WBCアジア・ウエルター王者、韓国)
       
  • 第4試合:OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
    • 武居由樹(OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者、大橋)vs. ブルーノ・タリモ(同級14位、IBF世界スーパーバンタム級7位)
       
  • 第3試合:フェザー級(55.5キロ契約)10回戦
    • 井上拓真(元WBC世界バンタム級暫定王者、大橋)vs. ジェイク・ボルネア(元WBFインターコンチネンタル・スーパーフライ級王者)
       
  • 第2試合:スーパーフェザー級(58.0kg契約)8回戦
    • 清水聡(OPBF東洋太平洋フェザー級チャンピオン、大橋)vs. ランディ・クリス・レオン
       
  • 第1試合:スーパーバンタム級8回戦
    • ピーター・マクレール(東京五輪イギリス代表)vs. 三宅寛典(ビッグアーム)

※上記対戦カードは、選手の体調やケガなどにより変更される場合がある。

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