マイク・タイソン「コナー・マクレガーは自分自身に向き合い、どうしたら私生活の問題を止められるかを問うべき」

Thomas Lott

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マイク・タイソンほど現在のコナー・マクレガーについてよく理解できる人物はいないかもしれない。タイソンは元UFC2階級王者にかつての自分が辿った道を行ってほしくないと願っている。

スポーツ専門テレビ局『ESPN』の総合格闘技番組『Ariel Helwani's MMA Show』に出演したタイソンはこのように語った。

「コナーは自分自身と向き合って、こう問うべきなのだ。“何が起きた? なぜ自分はこんな風になった? そしてどうしたらそれを止めることができるのか”ってね」。

マクレガーはこの数年間で多くの問題を抱えてきた。最初のUFC223でのファイター専用バスへの襲撃事件では、マグレガーは逮捕され、12にも及ぶ容疑で起訴されたものの、司法取引が成立している。

最近になってもマグレガーはファンの手から携帯電話を叩き落とす事件を起こし、さらにはバーで老人を殴ったとして暴行容疑で起訴されている。

タイソンもまた様々な刑法問題を引き起こしている。その中には1992年に強姦罪で有罪になり、刑務所に3年間収監された事件も含まれる。

タイソンはマグレガーが自分と同じような道を辿らないように望み、同時にマグレガーが抱える問題についても理解している。


「私たちはどうしたらよいのかわからなくなる。私たちは今まで得たことがないような大金を手にした。家族すらも手にしたことがない大金だ。それまでの人生とは何もかもが違ってくるのだ」。

「ただ戦うのが好きで、ただその好きなことをやっていただけなのに、たまたまその才能があったために、突然大金が転がり込んでくる。だけど、その大金をどうしたらよいかわからない。だから周りの人間たちに意味もなくばら撒いてしまう。どうでもいい人間たちにわけもなく高価なプレゼントをしてしまう。それ以外にどうすればわからないのだ。自分が大金を手にする資格があるかどうかもわからなくなる」。

マグレガーはUFC 229で現UFC世界ライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフに敗れて以来、UFCでの試合に出場していない。

次のマグレガーの対戦相手にはダスティン・ポイエーとジャスティン・ゲイジーを始めとして何人かのファイターの名が噂されているが、現在のところ復帰戦の相手は未定のままだ。マグレガー自身はヌルマゴメドフとの再戦を望んではいるが、それが実現する可能性は見えてこない。

タイソンは様々な問題を乗り越え、現在は今週末にラスベガスでプレイオフを控えているプロフェッショナル・ファイターズ・リーグ(PFL)とパートナー契約を結んでいる。タイソンはいくつかの映画に出演もして、多くの人から好意的な目で見られる存在になった。だが、そこに至るまでの道はけっして易しいものではなかった。タイソンは自らの過去に数多くの後悔を抱え、それでも良き人間になるための努力を続けてきた。そしてマグレガーにもそうすることを願っている。

「あれは今の自分ではない。あんな人間のことはもう知らない」とタイソンはかつての自分について語った。「もうあれは私とは全くの他人だ。彼を見れば、確かにすごい男だったことは認めざるをえない。だけど、どうしようもなく悪い面が彼にはあって、私は二度とそれには関わりたくない」。

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Thomas Lott