ジョシュア対ワイルダー実現なるか?プロモーターのエディ・ハーンがコメント

Evan Sporer

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ボクシング的に言うと、これはカウンターパンチだろう。

自身のボクサーのひとりであるダニー・ジェイコブズがマチェイ・スレッキとバークレイズ・センターで対戦する前日、プロモーターのエディ・ハーンは自身が抱えるもうひとりのファイター、アンソニー・ジョシュアについて口を開いた。

ジョシュアがジョセフ・パーカーを倒し、IBF、WBA、IBO、WBOの統一王者となってから数週間、彼がWBC王者のデオンテイ・ワイルダーと対戦し、絶対王者になろうとしていると言う噂が絶えない状態だ。

ワイルダーは今週、この対戦に関して5000万ドルのオファーを出したとインスタグラムに投稿した。しかし4月27日(日本時間28日)にハーンは、ワイルダーが多くの詳細を省いており、まだ合意するには至っていないことを『Sporting News』に明かした。

「相手のブラフを見抜くのは楽しいものだな。デオンテイ・ワイルダーは私宛に5000万ドルのファイトマネーをオファーするメールを送ってきた。どうやら明日だか昨日だか今日までにサインしなければならなかったようだ。しかし契約がないんだ。資金の証拠もない」。

ジェイコブズが28日(同29日)にバークレイズ・センターで試合があることから、ハーンは25日(同26日)からニューヨーク入りしているそうだ。ワイルダー陣営と会うには最高なタイミングなのだが、なんども話し合いの場を拒否されていると彼は話した。

「デオンテイ・ワイルダーのメールには返信した。『とても興味があるので、契約書の草稿を送ってくれ』と伝えた。すると彼は『ダメだ。合意してくれない限り契約書は送らない』と言ってきた。

そして26日(同27日)には彼のアドバイザーであるシャーリー。ウィンケルとミーティングが予定されていた。しかしそのミーティングはキャンセルされた。27日(同28日)のミーティングも要請したが、断られた。『ミーティングはしない。オファーを受けない限り意味がない』と言ってきた。なんとも奇妙なPRだよ」。

さらに複雑にしているのが、27日(同28日)にドミニク・ブリージールが自身がワイルダーの指名挑戦者であるとツイートしているのだ。ハーンはこれらが全てワイルダー陣営の奇妙な行動だと説明した。ジョシュアの指名挑戦者はアレクサンドル・ポベトキンだが、WBC王者であるワイルダーとの戦いを望んでいることを明確にしている。

ハーンは「ワイルダー対ブリージールを見たがっている人なんていないと思う」と話した。

「みんなワイルダー対ジョシュアが見たくて、我々はそれを実現させる準備はできている。指名挑戦者がいるから、彼と戦うかもしれないが、ワイルダー戦をやる準備はできている。

しかし相手が世間を騙そうとしているのを見るのは残念だ。我々は戦いたい、ミーティングをしたい、契約書を見たいと言っているのに、相手は喋ってるだけなんだ」。

ハーンは絶対ワイルダー陣営を合意に至ると語っている。できればマッチルーム・ボクシング社がある英国で試合を行ないたいと考えてはいるが、米国でやったほうが興行収入が良いことも理解しているとハーンは語った。

「(ワイルダーの)オファーにはもうひとつ問題がある。『我々の決めた場所で開催』としか書いていないのだ。どこで開催されるのかは知りたい。無茶な要求ではないはずだ。米国でやることには何も問題ないよ。できれば英国がいいけど、とにかく話を進める必要がある」。

マッチルームはこれまで英国のファイターを中心に扱ってきているが、ジェイコブズが最初の米国人ファイターとなった。元WBAミドル級チャンピオンはニューヨーク州ブラウンズビル出身で、次の試合が行なわれるバークレイズ・センターから電車で3駅ほどのところだ。

ハーンは、これを足がかりに米国での活動を増やすと話しており、マッチルームは「すでに米国のファイター20数人と話している」こともあり今後米国での活動を増やしていく予定があるとのことだ。

「アメリカはとても重要な市場だ。HBOともいくつか予定があるし、5月には大きな発表を控えている。2018年9月以降、我々をよく目にすることになるだろう。そして多くの素晴らしいファイターを抱えることとなる」。

それはジョシュアや、アミア・カーン、トニー・べリューなどがもっと米国でファイトすることを示唆しているのだ。

「英国人であろうと米国人であろうと関係ない。我々はいい夜、素晴らしいスポーツ、素晴らしいエンターテインメントが大好きで、米国市場にそれを提供しなければならない。我々は素晴らしいエンターテインメントを提供できている。観客が払った金額に見合ったものを提供できている。素晴らしいイベントの経験を提供できているんだ」。

ハーンはそのなかにジョシュアとワイルダーによる統一戦が含まれていることを望んでいるのだ。

「我々は次にデオンテイ・ワイルダー戦を行いたい。彼がそれを欲しているか?それが問題だ。どうもこのファイトに関して我々と話すのを避けているようだ。メディアとしか話さない。マッチメイクはインスタグラムでやるものではない、会議室でやるものだ。会議室で会おうじゃないか。しかしその会話をしてもらえないんだ」。

原文:Hearn on Joshua-Wilder negotiations: 'You don't make fights on Instagram'
翻訳:Reo Onishi

Evan Sporer