オリンピックのMVP候補たち:レブロン・ジェームズやビクター・ウェンバンヤマらをランキング|パリ五輪2024

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坂東実藍 Miran Bando

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パリオリンピック2024の男子バスケットボールは、決勝で開催国フランスとアメリカが対戦することになった。ここに至るまで、大会を通じて数々の忘れられないパフォーマンスがあった。

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残るは1試合。金メダルとともに、大会MVPにふさわしい有力候補はどの選手たちだろうか。決勝が終わった段階で大きく変わるかもしれないが、現時点で最も明らかな候補もいる。

ここでは、MVP候補となる選手たちをまとめた。

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LeBron James
(Getty Images)

パリオリンピックMVP候補ランキング

1. レブロン・ジェームズ(アメリカ)

スタッツ:平均14.2得点、8.2アシスト、7.0リバウンド、1.2スティール、FG成功率67.4%

39歳という年齢にして、なおジェームズがアメリカ代表のベストプレイヤーであることは理解しがたい。だが、否定できないことだ。出場時間、得点、アシスト、リバウンド、フィールドゴール成功率でチームトップを記録している。

これらのスタッツだけではない。セルビアとの準決勝、ジェームズは勝負どころでビッグプレイを決めてアメリカを救い、危うくアップセットを許しかけた試合で敗北を回避するのに貢献した。攻守両面で素晴らしいプレイを見せ、トランジションでは貨物列車のように走り、大会トップの攻撃を指揮している。

ポストプレイやドライブでは、シンプルに手に負えない。常にパスも通し、ずっとコート上で最も賢い選手だ。今大会を通じてのプレイは、「Captain LeMerica」(キャプテン・レメリカ)というニックネームにとてもふさわしい。

2. ケビン・デュラント(アメリカ)

スタッツ:平均13.6得点、3.0リバウンド、2.0アシスト、1.0スティール、FG成功率57.9%、3P成功率61.1%

デュラントはバスケットボール史上最高のベンチオプションだった。第1クォーター中盤から途中出場し、コートに立つとすぐにショットを決めまくる。

アメリカが得点を必要とする時は、デュラントの登場だ。グループフェーズ初戦のセルビア戦では、開始から最初のFG8本をすべて沈めた。準決勝で再びセルビアと対戦した際も、アイソレーションから重要なジャンプショットを決めている。

デュラントはもう10年にわたって同じことをしてきた。準々決勝ではアメリカの歴代最多得点記録を更新している。クロージングタイムに出場し、MVP受賞につながるようなビッグショットをもっと決めるかもしれない。

3. ステフィン・カリー(アメリカ)

スタッツ:平均13.0得点、3.6リバウンド、2.0アシスト、FG成功率46.8%、3P成功率41.2%

カリーは準決勝の前まで3ポイントショット成功率わずか25%とショットが絶不調だった。しかし、その準決勝では試合最多の36得点を記録。3Pも14本中9本成功と見事な数字で、大会通算の成功率を41.2%まで上げている。

これらの3Pは、まさにカリーの代名詞だ。ロゴスリーや素早いリリースからのショットを決め、コートのあちこちで踊っていた。世界最高のシューターであり、素晴らしい数字を叩き出せるということを、すべての人たちに思い出させたのだ。

ペイントに壁を築けるフランスとの対戦では、カリーのペリメーターショットがさらに重要となるだろう。

4. アンソニ-・デイビス(アメリカ)

スタッツ:平均8.4得点、6.2リバウンド、2.2アシスト、1.0スティール、1.0ブロック、FG成功率59.3%

デイビスとジェームズのケミストリーは明らかだ。大会を通じて素晴らしいハイライトプレイをいくつか披露してきた。また、アメリカ最高のディフェンダーとなったのが、デイビスとバム・アデバヨだ。しばしば一緒にプレイし、相手を止めてきた。デイビスは3Pも成功率50%を記録している。

Victor Wembanyama
(NBAE via Getty Images)

5. ビクター・ウェンバンヤマ(フランス)

スタッツ:平均13.8得点、10.2リバウンド、3.6アシスト、2.2スティール、2.0ブロック、FG成功率37.5%

決勝トーナメントに入り、ファイナルを前にしてFG27本中6本成功とショットの調子は良くない。だが、それまでのウェンバンヤマは効率よく決め、いつものように素晴らしい守備を見せていた。

もしもフランスがアップセットを演じるとしたら、ウェンバンヤマがMVPを受賞して素晴らしい歴史とするかもしれない。マッチアップの問題でルディ・ゴベアが多くの時間をベンチで過ごすようになり、ウェンバンヤマはフランス最高のディフェンダーとなっている。また、チームトップのスコアラーで、リバウンドは大会を通じてニコラ・ヨキッチに続く2位の数字だ。

6. ガーション・ヤブセレ(フランス)

スタッツ:平均12.8得点、3.6リバウンド、1.2アシスト、FG成功率55.0%

ヤブセレにはあまりNBAでのキャリアがない。だが、国際舞台で優れた選手となった。低い位置で相手を圧倒するビッグマンは、フランスにとって重要な局面で活躍している。

フランスはあまり攻撃力を出せていないが、ヤブセレは得点面で相手の脅威となれる数少ない選手のひとりだった。ウェンバンヤマに続いてチーム2位となる平均12.8得点をあげている。しかも、ウェンバンヤマより平均FG試投は4.8本少ない。ハイエナジーな選手で、フランスが勝つとしたら、重要な役割を担うはずだ。

7. イザイア・コルディニエ(フランス)

スタッツ:平均10.6得点、2.8リバウンド、1.4スティール、1.2アシスト、FG成功率54.3%、3P成功率50.0%

今大会を前に、スター候補と見られていたわけではない。だが、コルディニエはそういう存在となった。

ナンド・デ・コロ、エバン・フォーニエといったベテランの選手たちの負担が増すと見られていただけに、フランスはガードのプレイが大きく疑問視されていた。

マッチアップの理由から、カナダ戦でコルディニエはより大きな役割を担うことになった。そして守備のスペシャリストはショットに関して人生最高のゲームを披露。20得点をマークした。さらにドイツ戦でも再び重要なショットや厳しいレイアップを決め、16得点をあげている。

ヨーロッパでの長いキャリアで、これまでコルディニエがこれほど得点をあげることはなかった。だが、彼は完璧なタイミングで絶好調となったのだ。彼がMVPを受賞したら、大変なサプライズとなるだろう。だが、彼はこれまでと違う彼のようなプレイをしている。

原文:Olympics MVP rankings: Where LeBron James, Victor Wembanyama, Stephen Curry land for men's basketball award(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。