日本代表がフィンランド代表との強化試合に敗戦、沖縄大会を1勝2敗で終える

大西玲央 Reo Onishi

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7月11日、沖縄アリーナにてバスケットボール男子日本代表国際強化試合2021の一環として、フィンランド代表(FIBAランキング32位)との強化試合が行なわれ、日本(同42位)が71-76で敗戦した。

日本の先発メンバーには比江島慎(宇都宮ブレックス)、渡邊雄太(トロント・ラプターズ/NBA)、ギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)、田中大貴(アルビレックス東京)、シェーファー・アヴィ幸樹(シーホース三河)が名を連ねた。

ジャンプボールに勝利したフィンランドはビレ・トーホバナイネン(#17/ブラッドリー大学)の3ポイントショットで先制する。続くポゼッションで渡邊がミドルジャンパーを決め、日本も初得点を記録した。

日本は第1クォーター、田中の3Pショット2本に加え、比江島と金丸晃輔(シーホース三河)が1本ずつ決めるなど、外からのタッチが好調だった。しかしフィンランドもオフェンシブリバウンドからポゼッションを繋ぎ、インサイドを果敢に攻めた。日本は20-19の1点をリードして第1クォーターを終えた。

第2クォーターは残り8分4秒で富樫が3Pショットを決めて以降、日本のオフェンスが停滞。その後、前半終了まで渡邊のフリースローでしか得点をすることができず、30-34とリードを奪われた状態でハーフタイムを迎えた。

後半、日本は先発メンバーから田中に代えて金丸を投入してスタートする。第3クォーター残り7分1秒には、エドワーズとのパス交換から渡邊が豪快なツーハンドダンクを決めた。

金丸の連続3Pショットで46-46の同点としたものの、フィンランドのボール回しからインサイドでの失点を許す場面が目立ち、53-57のスコアで最終クォーターに突入した。

第4クォーター、日本はエドワーズのインサイドとフリースローで得点を繋ぐも、ターンオーバーからの失点などが多く、リードを広げられた。試合残り2分3秒には、金丸がファウルをされながらも3Pショットを決め、フリースローも沈めて4ポイントプレイで反撃し、日本は67-70と3点差まで追い上げる。

これで勢いに乗りたい日本だったが、続くポゼッションで相手にオフェンシブリバウンドからのプットバックを許し、67-72とリードを2ポゼッションへと広げられてしまう。その後、比江島の3Pショットなどもあったが、フィンランドはフリースローをしっかりと決め続け、勝利を手にした。

敗戦を受けて日本のフリオ・ラマス・ヘッドコーチは「我々のバスケットボールができていなかった」と話した。

「もっとダイナミックな動きだったり、セットプレイの遂行レベルだったり、スピードだったりを出せていませんでした。沖縄での3試合は教訓となりました。オリンピックでも対戦相手は全員フィジカルに戦ってくる相手ばかりですので、フィジカルなチーム相手にどう対応していくのか、この2週間で完成度を高めていきたいと思います」。

日本は、渡邊が17得点、エドワーズが15得点、12リバウンド、4アシスト、比江島と金丸がそれぞれ13得点をマークした。

フィンランドはエドン・マクスフニ(#21/Pärnu Sadam/エストニア)が13得点、4アシスト、オリビエ・カモウア(#33/テネシー大学)が11得点、5リバウンド、4アシストを記録した。

日本は沖縄大会を1勝2敗で終えた。今後は八村塁(ワシントン・ウィザーズ)と馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)が合流し、埼玉(サイデン化学アリーナ)でベルギー(7月16日)、フランス(7月18日)と強化試合を行なう。

大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。