八村塁が24得点、6リバウンドと大活躍、日本代表がベルギー代表との強化試合に快勝

大西玲央 Reo Onishi

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7月16日、埼玉県さいたま市のサイデン化学アリーナにてバスケットボール男子日本代表国際強化試合 日本生命カップ2021(埼玉大会)として、ベルギー代表(FIBAランキング37位)との一戦が行なわれ、八村塁が24得点、7リバウンドと活躍した日本(同42位)が87-59で快勝した。

日本の先発メンバーには田中大貴(#24/アルバルク東京)、馬場雄大(#18/メルボルン・ユナイテッド/NBL)、渡邊雄太(#12/トロント・ラプターズ/NBA)、八村塁(#8/ワシントン・ウィザーズ/NBA)、ギャビン・エドワーズ(#23/千葉ジェッツ)が名を連ねた。馬場と八村は合流したばかりで、東京オリンピック前の強化試合は初出場。

ジャンプボールに勝利した日本だったが、ターンオーバーが相手の速攻へと繋がり、ベルギーのスコアラーであるリエタン・オバソハン(#32/ハボエル・エルサレム/イスラエル)がフリースローを獲得。2本中1本を決めベルギーが先制した。

日本は続くポゼッションで田中がドライブからエドワーズのアリウープダンクを演出。さらに八村が第1クォーターだけで11得点を活躍する活躍で日本を牽引し、日本は30-11で同クォーターを圧倒した。

第2クォーターは開始から約5分ほどお互いが4得点ずつしか取れず、両チームともオフェンスが停滞。残り4分55秒、日本は渡邊が深い位置から3ポイントショットを決めた。

さらに八村が得意のミドルからのジャンプショットが得点を重ねるも、ベルギーはカリッド・ブキッチョ(#23/BCM Gravelines/フランス)のインサイドでのプレイで対抗。日本は44-28の16点差のリードでハーフタイムを迎えた。

後半は八村がドライブからレイアップを決めてスタート。第3クォーター残り8分37秒には、リバウンドからそのまま敵陣まで運んだ馬場がノールックアリウープパスを出し、エドワーズが決めて48-28とリードを20点差とした。

第3クォーターはベルギーをわずか10得点に抑える堅守を見せ、日本が66-38と大きくリードした状態で最終クォーターに突入。

ベルギーが第4クォーター序盤に連続10得点で反撃を仕掛ける。しかしタイムアウトで落ち着きを取り戻した日本は、バランスの取れたオフェンスで試合を進め、危なげなく勝利を手にした。

日本のフリオ・ラマス・ヘッドコーチは「もちろん内容としては凄く良かったと思います」と勝利を振り返った。

「リードしながら試合を運ぶことができたのですが、この最終スコアの点差が本当の実力差だとは思っていません。本当の実力差というのは本戦や大会などで出てくるものです」。

日本は沖縄での強化試合で多用していたゾーンディフェンスではなく、スイッチ気味のマンツーマンを採用したが、これが見事にはまる形となった。

エドワーズはディフェンスについて「今日は間違いなくうまくいったと思う」と話した。

「全員が揃ってからまだあまり練習ができていないので、コーチはゾーンではなくマンツーマンにしたのだと思うけど、大会ではどちらも使う場面が出てくると思っている。今日は積極的にプレイし、ディフレクションから速攻なども多く生まれていたので良かった」。

日本は八村がゲーム最多となる24得点、6リバウンド、渡邊が3ポイントショット3本成功を含む15得点、6リバウンド、エドワーズが10得点、6リバウンド、チーム最多の6アシスト、馬場が6得点、チーム最多の7リバウンド、をマーク。

敗れたベルギーはブキッチョが13得点、エマヌエル・ルコント(#4/ビルバオ・バスケット/スペイン)が12得点、リエタン・オバソハン(#32/ハボエル・エルサレム/イスラエル)が9得点、4リバウンド、5アシストを記録した。

次戦、日本が18日に同会場でフランス代表と対戦する予定だ。

ボックススコア

大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。