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FIBAバスケットボールワールドカップ アジア地区1次予選ウィンドウ3のオーストラリア戦に向けて、約1か月の合宿を組んだバスケットボール男子日本代表(FIBA世界ランキング48位)が、6月28日に千葉ポートアリーナで公式練習を行なった。日本代表は29日に同会場でFIBA世界ランキング10位のオーストラリアと戦う。昨年11月の敵地アデレードでの対戦で日本が58-82で敗れているオーストラリアは、今回NBAからマシュー・デラベドーバとソン・メイカーが加わったことでさらにパワーアップ。強豪との対決を前に、日本代表の司令塔・富樫勇樹に意気込みを語ってもらった。
「デラベドーバの良さを少しでも消せるように」
――いよいよ明日ですが、今の仕上がりはどうですか?
富樫: ウィンドウ1(昨年11月)、ウィンドウ2(2月)と違って、しっかり1か月間全員で合宿をしてこの試合を迎えられています。相手はオーストラリアというアジア(※今大会からオセアニア地区はアジア地区と統合された)で一番のチームだとは思いますが、(八村)塁とニック(ファジーカス)が入ってきてまた新しい日本になったので、新たにチャレンジする気持ちでいきたいと思います。
――富樫選手のポジション(ポイントガード)で言うと、オーストラリアにはデラベドーバ選手がいます。個人的にマッチアップできる貴重な機会でもありますが、心境はいかがですか?
富樫: やっぱり楽しみっていうのが大きいですね。アメリカ代表のカイリー・アービング選手やステフィン・カリー選手とやるのとはまたちょっと違って、彼はそういう派手なプレイヤーというよりもハードワークする選手なので、彼の良さを少しでも消せるように戦いたいなと思います。
――チームのムードとしては、3日前まで笑顔がなかったというぐらいタフに練習されているとアシスタントコーチから聞きました。
富樫: そうですね、3、4日前まで結構ハードに練習をして疲れている選手もいたと思います。そこからこの3日間くらいでしっかりと調整をして、明日の試合に向けていい準備ができています。
――前回(昨年11月の対戦)は第4クォーター途中まではわりと接戦で、最後に試合を持っていかれたという形でした。40分フルで戦うことができなかったということへの対策や、意識の違いなどはあるのでしょうか?
富樫: 前回は意識というよりは、第1クォーターからハードに戦ってくらいついていけたのですが、相手は今まで対戦してきたなかでも1、2を争うフィジカルを持つチームでした。そういったところで疲労が第4クォーターに出てしまったのが、あの結果に繋がりました。やることは変わらないです。そのためにこの1か月トレーニングと、練習をやってきたことが次の試合に活きれば良いなと凄く思います。
――また、前回はペイント内での得点が14-46と圧倒的な差だったのですが、今回新たな戦力(八村とファジーカス)がインサイドに加わったことで、富樫選手はガードとして彼らをどう起用したいと考えていますか?
富樫: インサイドで得点することはもちろん重要ではあります。けれど、相手は大きい選手が揃っていて、そこで勝ることができるかといえばそれはちょっとやってみないとわからない。なので、しっかりインサイドへと入っていき、オープンな選手に回して3ポイントショットなんかを見つけたいです。外で回しているだけだとなかなかリズムが取れないと思うので、そういうところを意識したいと考えています。
塁選手とニック選手が2人入ってきたことでインサイドの起点も作れると思うので、ガードとして、しっかりあの2人がオープンになるようなプレイをしたいです。例えばニック選手がポップしたときに、相手が外までついてこないだろうなという想定があるので、しっかりと見逃さないようにしたいと思います。
――逆にインサイドを使って自分も点を取っていこうという意識もありますか?
富樫: 中で2人の起点ができることによって、ディフェンスがヘルプに寄るということが出てくると思うので、そういう場面はキックアウトでパスを受けたときに積極的にシュートを打っていきたいなと考えています。
――オーストラリア代表はデラベドーバ選手なんかも190cmを超えていて、ガード選手にもサイズがあります。そういった選手相手に、富樫選手が自分はここでは絶対に負けないというポイントはどこですか?
富樫: まあでも、どこのナショナルチームも190cm以上あるポイントガードがほとんどなので、あまりそこは気にしていないです。どんな相手も一緒ですけど、スピードっていう部分で負けたら、フィジカルで圧倒できるわけではないので、そこが絶対に鍵になってくると思います。
――明日への意気込みをお願いします。
富樫: 本当に負けられない戦いが続く2試合なので、まず次の台湾(7月2日に敵地で行なわれるチャイニーズ・タイペイ戦)のことを考えず、オーストラリアにチャレンジしていく気持ちを持って、全員で勝ちに行きたいなと思います。
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