FIBA男子バスケットボール オリンピック最終予選結果:2日目

大西玲央 Reo Onishi

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6月29日から7月4日まで、東京オリンピックに出場する最後の4か国を決めるオリンピック最終予選がセルビア、リトアニア、クロアチア、カナダで開催されている。大会2日目は7試合が行なわれた。

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セルビア大会

グループA:セルビア 83-76 フィリピン

第4クォーターに逆転を許しながらも、ダラス・マーベリックスのボバン・マリヤノビッチらの活躍でセルビアがフィリピンに勝利。セルビアは2連勝で準決勝進出を決めた。オグニェン・ドブリッチが3ポイントショット7本中4本成功で16得点、ミロシュ・テオドシッチが14得点、6アシストと活躍した。

NBA選手の活躍
マリヤノビッチはフィールドゴール18本中12本を決め、25得点、11リバウンドの活躍でインサイドを支配した。昨季NBA Gリーグのイグナイトに一時所属していたカイ・ソットは10得点、5リバウンドを記録した。

リトアニア大会

グループA:ベネズエラ 94-80 韓国

リトアニア相手に初戦を落としていたベネズエラが韓国に14点差で勝利した。ベネズエラがクォーター間をまたぐ16-2のランで主導権を奪った。マイケル・カレラが16得点、12リバウンドのダブルダブルでチームを勝利へと牽引した。韓国はデイビッドソン大学のイ・ヒョンジュンがゲーム最多となる18得点を獲得した。

グループB:スロベニア 118-68 アンゴラ

ダラス・マーベリックスのガードであるルカ・ドンチッチが17分の出場で13得点、9アシストの活躍を見せ、スロベニアが最終予選初戦を大勝した。ドンチッチが代表でプレイするのはユーロバスケット2017以来だ。アンゴラが2敗したことで、同グループのスロベニアとポーランドの準決勝進出が決まった。

NBA選手の活躍
ドンチッチは得点とアシストのほかに6リバウンド、5スティールをマーク。デンバー・ナゲッツのフォワードであるブラッコ・チャンチャーは3ポイントショット3本成功を含む13得点、3リバウンドを記録した。

クロアチア大会

グループA:メキシコ 72-64 ロシア

前半わずか7得点に抑えられたフランシスコ・クルースが、後半は第3クォーターだけで11得点と活躍。メキシコは同クォーターにロシアを7得点に抑え、予選成績を1勝1敗とした。得失点差の関係でメキシコの準決勝進出が決まった。

グループB:ブラジル 94-67 クロアチア

ブラジルが一度もリードを失うことなく、クロアチアを相手のホームで圧倒し、2連勝を納めた。これでブラジルは準決勝進出が決まった。ハファエル・ヘットシェイメルがチーム最多となる20得点をマークした。クロアチアは明日チュニジアと対戦し、勝利した方が準決勝に進む。

NBA選手の活躍
2020-21シーズン終盤にクリーブランド・キャバリアーズでプレイしたブラジルのアンダーソン・バレジャオが11得点を記録。同シーズンにヒューストン・ロケッツにて数試合プレイしたブルーノ・カボクロは17得点、8リバウンドと活躍した。クロアチアはユタ・ジャズのボーヤン・ボグダノビッチが16得点でチーム最多をマークした。

カナダ大会

グループA :カナダ 109-79 中国

序盤こそ競ったものの、カナダが中国相手に30点差をつける勝利で準決勝進出を決めた。ハーフタイムを13点差で迎えたカナダは、第3クォーターに中国を3分28秒間無得点に抑え、一気にリードを広げた。カナダはゴールデンステイト・ウオリアーズのアンドリュー・ウィギンズがチーム最多の20得点をマークした。中国は中国リーグのファイナルMVPだった胡明軒(HU Mingxuan)がゲーム最多の24得点を記録した。

NBA選手の活躍
ウィギンズのほかに、カナダはニューヨーク・ニックスのRJ・バレットが16得点、ダラス・マーベリックスのドワイト・パウエルが12得点、9リバウンド、オクラホマシティ・サンダーのルーゲンツ・ドート、ニューオーリンズ・ペリカンズのニキール・アレクサンダー・ウォーカー、サンアントニオ・スパーズのトレイ・ライルズがそれぞれ11得点、ゴールデンステイト・ウォリアーズのマイケル・マルダーが7得点、そしてデトロイト・ピストンズのコーリー・ジョセフが3得点、7アシストを記録した。

グループB:トルコ 87-70 チェコ

徐々にリードを広げていったトルコが2連勝で準決勝進出を決めた。第4クォーターには8点差まで追い上げられながらも、連続9得点で主導権を奪い返したトルコが勝利。フィラデルフィア・76ersのフルカン・コルクマズが8本中4本の3ポイントショットを決め、ゲーム最多の20得点の活躍を見せた。チェコは次のウルグアイとの直接対決で、勝った方が準決勝へと進む。

NBA選手の活躍
トルコはコルクマズのほかに、ユタ・ジャズのアーサン・イリヤソバが12得点、クリーブランド・キャバリアーズのジェディ・オスマンが11得点、6アシストをマーク。

敗れたチェコはシカゴ・ブルズのトーマス・サトランスキーが15得点、6アシストを記録。さらにBリーグからは横浜ビー・コルセアーズのパトリック・アウダが10得点、5リバウンド、群馬クレインサンダーズ入りが決まったオンドレイ・バルヴィンが9得点、6リバウンド、2ブロックと活躍した。

大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。