大学生アスリートが収入を得ることをカリフォルニア州が全米で初めて容認

Kirstie Chiappelli

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NCAA(全米大学体育協会)は援軍を得た。

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は9月30日(10月1日)に”Fair Pay to Play Act” と呼ばれる法案に署名した。これにより同州内の大学は2023年から所属するアスリートが肖像権ビジネスやスポンサーなどから収入を得ることを禁止できなくなる。

ニューサムの法案署名はケーブルテレビ局『HBO』の番組”The Shop”において、レブロン・ジェームズ(NBA)、ダイアナ・トーラジ(WNBA)、エド・オバノン(※元UCLAバスケットボール選手)が出演している中で公表された。

※訳者注

オバノンは大学バスケットボール選手の肖像権を巡ってNCAAを提訴した訴訟の原告。

 

ビデオの中でニューサムは「この決定は他のいくつもの州が同じような法案を成立させるきっかけになるだろう。そしてアスリートと大学の双方の利益を合致させることにより、大学スポーツを良い方向へと変化させることになるだろう。我々は力のバランスを再構築しているのだ」と語った。 

ジェームズは番組の中でクリップを掲げて「知事の署名はここにある」と語り、さらに自身のツイッターで「ニューサムと一緒にこの決定を発表できることをとても誇りに思う」と声明を発表している。

「これは学生アスリートたちとスポーツの公平性に関する画期的なできごとになる。どのレベルのアスリートであっても、彼らの努力に対して正当な報酬と待遇を受けとる権利がある。特に彼らによって多くの利益を得ている分野はなおさらそうだ。私がNBA入りを決めた理由の1つは経済的に苦しい状況にいた母を助けるためだった。それは現在のルールでは大学に留まっていたら出来なかったことだ」とジェームズは続けている。 

NCAA

NCAAは声明を発表し、この新たな法案について「前向きに調整を進める」としている。以下は声明の要旨。

NCAAは民主的な組織として、学生アスリートを支援するために変化が必要であることを認める。だが、その改善は全米レベルでNCAAのルールを作成する過程において行われなくてはいけない。残念ながら、この新たな法案は現在と将来の学生アスリート、コーチ、運営者、そしてキャンパスの間に混乱をもたらしている。そしてその混乱はカリフォルニア州のみに留まらない。

我々はカリフォルニア州で取るべき次の段階について検討し、NCAAの名前、イメージ、そして好感度を高めるため、現代において現実的な、かつ教育に紐づいた方向での調整を前向きに進めていく。

多くの州がこのことに関連する独自の法律をばらばらに検討している現状では、異なる州から異なる法律のパッチワークが作られることになり、そのことは1,100のキャンパスと全国で約50万人にも及ぶ学生アスリートに公平な競技機会を提供するという目標を遠ざけてしまうのは明らかだ 。

“Fair Pay to Play Act”法案は2月にナンシー・スキナー上院議員によって初めて提出され、それ以来数多くのアスリートが支持を表明することによって大きな力を得てきた。コロラド、メリーランド、ノース・カロライナ、サウス・カロライナ、ワシントンを始めとする多くの州の政治家が同じような法案に取り組むことを公的に発表している。

 


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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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「※」は提携サイト『Goal』の記事です

Kirstie Chiappelli