3月22日(現地21日)、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(2023 World Baseball Classic™|以下WBC)で日本代表・侍ジャパンが前回大会王者のアメリカ代表を破って3大会ぶりの通算3度目の優勝を果たした。大谷翔平は、今大会にも投打の二刀流で出場してその超人ぶりを発揮し、見事MVPに選出された。
国際舞台でも異次元の活躍を披露した大谷について、本誌『スポーティングニュース』のジェイソン・フォスター記者は「野球界における異星人」と主張する。
大谷翔平を普通の人間だとは思ってはいけない
私はこれまでに何回も同じことを言ってきた。いくら言っても、言い足りない。私たちはけっして大谷翔平を普通の人間だとは思ってはいけないのだ。
大谷がこれまでのMLBキャリアでやってきたことは普通の世界からどんどん離れていく。そしてワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)ではどうだったか。マウンドでも打席でも圧倒的な存在感を示し、大会MVPを受賞した。高校生の大会だったら、あるいは普通の範疇に入ると思われるかもしれない数字を残して、である。
しかし、大谷はそれを世界中から集まった最高峰の選手たちを相手にやってのけたのだ。この地球上に現れた、最も素晴らしく、そして規格外の野球選手であることをまたも証明した。
WBCでの大谷の成績は次の通りだ。
- 打率.435
- 出塁率.606
- 長打率.739(二塁打4本、本塁打1本)
- 防御率1.86
- 9回2/3で奪三振11個
- ロサンゼルス・エンゼルスのチームメイトであり、史上最高の打者のひとりであるマイク・トラウトを三振に斬って取り、日本代表チームを優勝に導いた。
けっして、普通ではない。
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いまだに信じられない、あるいは信じたくない人にもう一度だけ言わせてもらう。大谷翔平は地球上で最高の野球選手である。それでも言い足りないかもしれないので言い換えよう。大谷は野球界における異星人なのである。ビデオゲームやハリウッド映画のシナリオでしか考えられない存在なのだ。野球における完全兵器であり、野球史上で最も才能に恵まれた選手であることを疑うことすら馬鹿げている。
NOBODY ELSE HIT A BALL HARDER OR THREW A PITCH HARDER THAN SHOHEI OHTANI DID, THE ENTIRE WBC
— Sarah Langs (@SlangsOnSports) March 22, 2023
LET THAT SINK IN
サラー・ラングス:WBC全体で、大谷ほど速いボールを投げた投手はいない。大谷ほど強い打球を打った打者もいない。信じがたいことだが、事実である。
MLBシーズンはこれから開幕する
最も素晴らしい側面は、WBCは大谷にとっては2023年シーズンの始まりに過ぎないことである。MLBシーズンはこれから始まるのだ。大谷が健康を保つ限りは、私たちは大谷が25試合から30試合くらいに先発登板し、最低でも550打席以上に立つところを見ることができる。
大谷はすでにアメリカン・リーグMVPの最有力候補である。もしアーロン・ジャッジが2022年に歴史的なシーズン成績を残さなかったら、大谷は3年連続でMVPを受賞する史上2人目の選手になっていただろう(バリー・ボンズが2001年から2004年まで4年連続で受賞した)。誰かがまたしても歴史的なシーズンを送らない限り、そして大谷が大谷級のパフォーマンスを発揮する限りは、2023年以降のMVPに選出されるに相応しい選手は大谷以外にいない。
WBCという眩いスポットライトがあたる舞台で大谷の活躍を目にした私たちは、MLBのポストシーズンに大谷が登場するときのことを少しは想像することができる。
This is such a great quote about Shohei Ohtani.pic.twitter.com/EOccQq0TD0
— Gary Parrish (@GaryParrishCBS) March 22, 2023
WBCで米国代表チームを率いたマーク・デローサ監督が、決勝戦の最終回の大谷についてどう思ったかとの質問にこう答えている。
「驚くべきことなのだけど、どの瞬間も大谷にとっては普通のことだったのだろうね。先頭打者を際どい判定で歩かせても、ダブルプレーで切り抜けても、MVP3回の打者を迎えても、大谷はずっと冷静なように見えた。大谷がメジャーリーグに来てからずっと見ているけど、大谷がやってきたことは99%のメジャーリーガーたちがリトルリーグ時代にやったことだ。それを大谷はこんな大舞台でやってのけた。このスポーツのユニコーンだよ。ほかにやろうとした選手はいるだろうけど、大谷のレベルでやれる選手はどこにもいない」
しかし、まことに残念なことに、大谷が所属するのはエンゼルスだ。大谷が10月から11月のポストシーズンに登場するには、別のチームと契約できる2024年まで待たないといけないだろう。今シーズンのアナハイムに映画『エンジェルス』(原題:Angels in the Outfield)のような奇跡が起こらない限りは――。
第二の大谷翔平は絶対に現れない
それまでの間、野球ファンは大谷がプレイするすべての機会を見逃さないようにしよう。そしてその幸運に感謝しよう。大谷が過大評価されていると考えるなら、それはただ理解していないだけだ。大谷はこれまで過小評価されてきたのだ。
これからのMLBには他の二刀流選手が出てくるかもしれない。しかし、第二の大谷翔平は絶対に現れない。
大谷については多くのことが言える。超越した才能の持ち主であり、馬鹿げているほどに圧倒的であり、信じられないほど見るのが楽しい。しかし、断じて、大谷は普通の人間ではないのだ。
原文: Shohei Ohtani, ridiculous baseball specimen, should never be normalized
翻訳:角谷剛
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