千葉ロッテマリーンズは、今シーズンから吉井理人新監督体制となった。指揮官が変わっただけでなく指導者、そして外国人選手の陣容も大きく様変わりしている。
外国人野手は総入れ替えで前巨人のポランコを獲得
昨シーズンのロッテは外国人野手が苦しんだ。ブランドン・レアードが打率.189(365打数69安打)、15本塁打。アデイニー・エチェバリアは打率.222(243打数54安打)、2本塁打でレオネス・マーティンも打率.163(221打数36安打)、9本塁打と振るわず。全員がこのオフシーズンに退団した。
入れ替わりで加入したのが、昨シーズンは読売ジャイアンツでプレーしていたグレゴリー・ポランコになる。ポランコは昨シーズン138試合の出場で打率.240(438打数105安打)、24本塁打と一定の成績を残した。外野守備に不安があるのは事実だが、ロッテでは指名打者での起用が濃厚。打撃に専念することができればパワーを発揮できる可能性は高まる。
日本人選手では山口航輝と安田尚憲のふたりが得点源になる。とくに山口は昨シーズン、チーム最多の16本塁打を放ったパワーが魅力。今シーズンは20本塁打超えはもちろん、ロッテが千葉に移転後、日本人選手ではだれも成し遂げていない30本塁打の大台に挑む。
上位打線は荻野貴司と髙部瑛斗の盗塁王コンビが務める。現在37歳の荻野はチーム最年長となるも、昨シーズンは規定打席未到達ながら打率.310(326打数101安打)、15盗塁とまだまだ健在だ。
そのほかでは、キャプテン就任から3年目になる中村奨吾、山口とともに大砲として期待される井上晴哉もおり、彼らが額面通りの働きをみせれば外国人野手がポランコのみでも戦える。
捕手は高卒2年目を迎える松川虎生に、打撃が売りの佐藤都志也に田村龍弘も控える。実績面では田村が一歩も二歩も抜けているのはたしか。しかし、昨シーズンは一軍でわずか2試合の出場に終わった。横一線での争いとなる。
ルーキーを含めた若手では、遊撃手候補でドラフト2位の友杉篤輝や5年目を迎える藤原恭大にも期待がかかる。とくに遊撃手は固定できていないだけに友杉にもチャンスはありそうだ。
また、今シーズンから打撃コーチに村田修一氏を招聘し、戦略コーチに金子誠氏を起用。二軍監督にはサブロー氏を据えた。選手の入れ替えを含めてチームとしての戦い方も変わるだろう。
佐々木朗希、石川歩、美馬学が軸
先発投手陣では侍ジャパンにも選出された佐々木朗希が中心となる。昨シーズンは完全試合を達成するなど9勝をマーク。一気に球界トップクラスの投手へと成長した。ただ、規定投球回には届かず129回3分の1にとどまっている。今シーズンは先発ローテーションを守り、規定投球回を投げきりたいところ。
石川歩と美馬学の両右腕もまだまだ健在。ともに昨シーズンは規定投球回にとどかなかったものの、防御率2点台と安定した成績を残している。なかでも美馬は10勝6敗と4つの貯金も作った。絶対的な存在ではなくとも、安定して試合を作ることのできるふたりは欠かせない。
昨シーズン唯一チームで規定投球回に到達した小島和哉も、もちろん背発ローテーションに入ってくる。3勝11敗と8個の借金を作ったものの、防御率は3.14と安定していた。
この4人の軸に加わりそうなのが新加入のC.C.メルセデスだ。巨人では通算83試合に登板し29勝28敗、防御率3.14の成績を残しており、昨シーズンも5勝7敗、防御率3.18と数字的には悪くない。小島に次ぐ左腕として先発ローテーションに入ってくることは確実だ。
それ以外では、左腕で佐藤奨真や鈴木昭汰に本前郁也。右腕でも岩下大輝に二木康太、さらにはトミー・ジョン手術からの復帰を目指している種市篤暉ら先発候補は多い。
中継ぎ陣は抑えのロベルト・オスナが退団。勝ちパターンを再編成することになる。通算182セーブの益田直也、3年ぶりにロッテへの復帰となった澤村拓一、昨シーズン30ホールドをマークした東條大樹や唐川侑己、国吉佑樹らを軸とし、日替わり守護神の可能性もありそうだ。
さらに、小野郁、西野勇士、廣畑敦也も昨シーズン30試合以上に登板しており、中継ぎ陣の数は揃っている。固定することなく状態を見ながら起用していく方針となってもおかしくない。
また新外国人のルイス・ペルドモとルイス・カスティーヨは先発と中継ぎの両睨み。春季キャンプやオープン戦で起用法が明らかとなりそうだ。
吉井新監督は侍ジャパンの投手コーチも務めている。そのため2月半ばから1か月ほどチームを離れることになる。初めて指揮官となったシーズンで大変な船出になるが、それを乗り越えることができればチームは結束するだろう。
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