スタントン加入のヤンキース、来季の可能性と展望(前編)

Joe Rivera

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大物が大都会にやってきた。

マイアミ・マーリンズにやってきた新オーナーグループは、ジャンカルロ・スタントンの巨大な契約を他球団に移したがっていたのだが、まさかその移籍先がニューヨーク・ヤンキースになるとは誰が予想できただろうか。

 

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ナショナル・リーグMVPであるスタントンのトレード話がようやく終結し、スタントンはMVP受賞者が翌シーズンにトレードされる数少ない選手のひとりとなった。

しかしスタントンがマイアミのユニフォームを脱ぎ、ヤンキースのピンストライプを身にまとう前に、いくつか整理しておくべき疑問点やシナリオがある。

可能性

MLB史上、50本以上を放ったホームランバッターがふたり所属したチームは、あの伝説的な1961年のヤンキースのみだ。スタントンは2017年にホームラン61本まであと2本という活躍だった。

一方、ニューヨークではアーロン・ジャッジが歴史的なルーキーシーズンを送り、ホームラン52本を筆頭にさまざまな記録的な数字を叩き出し、アメリカン・リーグの新人王を獲得した。

昨シーズン91勝しているヤンキースが、さらにラインナップに火力を加える。

ホームラン100本? 200本? 量産?

二言で表せる。"Bombs away"(爆弾投下)だ。

このチームは2018年にワールドシリーズ出場を狙える準備が整っていると見ていいだろう。穴が少なく、層が厚く、プレーする準備ができている若手も多い。グレイバー・トーレスを筆頭に、内野手のタイラー・ウェイド、外野手のクリント・フレイジャーもポジション争いに参加するだろう。アメリカン・リーグで最も完全なチームと言ってもいい。

展望

ここからが少しトリッキーになってくる。ヤンキースのラインナップが2017年より数段レベルアップするのを想像するのが難しいのだ。すでにリーグのほとんどの攻撃に関する部門でトップ3に入っていた。唯一マイアミにトレードされるメジャーリーガーはスターリン・カストロだけなので、特に野手を失うわけでもない。

現状、2018年のヤンキース打線はこんな感じになるだろう。

1. ブレット・ガードナー(左)
2. アーロン・ジャッジ(右)
3. ジャンカルロ・スタントン(DH)
4. グレッグ・バード(一)
5. ギャリー・サンチェス(捕)
6. チェイス・ヒードリー(三)
7. ディディ・グレゴリウス(遊)
8. ジャコビー・エルズベリー(中)
9. グレイバー・トーレス(二)

ヤンキースのアーロン・ブーン新監督はこの恐ろしいラインナップをあらゆる方法で調整することができる。そして怪我の多いスタントンがDHをプレイすることで、フレッシュな状態を保つこともできるだろう。外野とDHはジャッジ、スタントン、ガードナーらで回すことで、全員にうまく休養を与えることもできる。

そして先発ローテーションはこちらだ。

1. ルイス・セベリーノ(右腕)
2. 田中将大(右腕)
3. ソニー・グレイ(右腕)
4. CC・サバシア(左腕)?
5. ジョーダン・モンゴメリー(左腕)?

先発ローテーションはまだ疑問点がいくつかある。サバシアがチームと再契約し、5人目は2018年の春季トレーニングで誰かが掴み取らない限りは、若手投手が出たり入ったりすると予想するのが妥当だろう。

さらに、スタントンのパワーは狭いヤンキー・スタジアムだとより強力なものになるだろう。

ジャンカルロ・スタントンの2017シーズンの数字をヤンキース・スタジアム基準に換算した場合:

打率.292、出塁率.388、長打率.656、134得点、62本塁打、143打点

後編につづく)

Joe Rivera