【陸上】MGC2023(パリ五輪マラソン代表選手選考会) 日程・出場選手・賞金・放送予定・コース図|大迫傑、鈴木健吾、一山麻緒、鈴木亜由子らがエントリー

牧野豊 Yutaka Makino

【陸上】MGC2023(パリ五輪マラソン代表選手選考会)  日程・出場選手・賞金・放送予定・コース図|大迫傑、鈴木健吾、一山麻緒、鈴木亜由子らがエントリー image

2024年パリ・オリンピックのマラソン日本代表選考競技会『マラソングランドチャンピオンシップ』(MGC)が2023年10月15日(日)に東京都内で開催される。

ここではMGCの大会概要、日程、コース、出場予定選手一覧、放送予定などについてまとめる。

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大会概要:男女各3枠中2枠が決定する一発勝負

MGCは前回の東京五輪代表選考会から採用された大会だ。男女それぞれ五輪代表枠3のうち2枠がレース順位の上位2名に内定する、実質一発選考方式で、戦う側、見る側の両方からその「分かりやすさ」が広く受け入れられ、今回も踏襲されることになった。

MGCの出場権獲得者は、男子は前回の34名から67名、女子は前回の15名から29名と、それぞれ約2倍近く増加した。そのうち男子6名、女子5名が出場辞退を表明しており、10月8日時点では男子61名、女子24名が出場予定となっている。

男子は東京五輪6位入賞の大迫傑(Nike)、日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)ら実力者が名を連ねる一方、前回MGC1位の中村匠吾(富士通)、同2位の服部勇馬(トヨタ自動車)が出場権を逃すことに。

女子は東京五輪8位入賞の一山麻緒(資生堂)、同代表の前田穂南(天満屋)と鈴木亜由子(JP日本郵政G)の3人は五輪マラソン2大会連続出場の挑戦権を手にした。

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大会概要

  • 大会名:マラソングランドチャンピオンシップ(兼 パリ2024オリンピック競技大会日本代表選手選考競技会/兼 第107回日本陸上競技選手権大会・マラソン)
  • 日程:2023年10月15日(日)
  • 男子スタート時間:8:00
  • 女子スタート時間:8:10

コース

  • コース名:国立競技場発着マラソンコース
  • スタート~経由~ゴール:国立競技場スタート~富久町~水道橋~神保町~須田町~上野広小路(第一折り返し)~日本橋~銀座~日比谷~内幸町(第二折り返し)~須田町~小川町(第三折り返し)~上野広小路(第四折り返し)~内幸町(第五折り返し)~須田町~神保町~大手町・内堀通り(第六折り返し)~水道橋~富久町~国立競技場フィニッシュ
MGC 2023 course map
(JAAF/日本陸上競技連盟)

賞金

前回のMGCでは賞金はなかったが、今回は男女それぞれの優勝者に1000万円、2位の選手に500万円、3位の選手に250万円の賞金が設けられた。

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放送予定(テレビ中継・ネット配信)

2023年のMGCは、テレビ地上波では男子がTBSテレビ系列全国ネット女子がNHK生中継が予定されている。記事公開時点でインターネット配信サービスでの中継は予定されていない。

2023年MGC放送チャンネル一覧

  • テレビ地上波:TBSテレビ系列(男子)、NHK(女子)
  • テレビBS/CS:未定
  • インターネット:未定

※後日、情報更新の可能性あり。

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パリ五輪日本代表は男女各3枠。どうやって決まる?

MGCのレース結果で、男女共に1位、および2位の選手がまずはパリ五輪日本代表に内定となる。

残り1枠は、MGC後に開催される『マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ』(MGCファイナルチャレンジ)指定された男子3大会女子2大会(別表参照)の結果を踏まえて決定する。MGCファイナルチャレンジにおいて、日本陸連が設定するMGCファイナルチャレンジ設定記録を突破した記録最上位の選手1名が日本代表に内定。もし該当者がいない場合はMGC3位の選手が日本代表に内定する。ただし、MGCにおける3位選手の記録がファイナルチャレンジ設定記録より速かった場合は、それより1秒速い記録がファイナルチャレンジ設定記録となる。

★MGCファイナルチャレンジ大会日程

【男子】

  • 2023年12月3日(日) 福岡国際マラソン
  • 2024年2月25日(日) 大阪マラソン
  • 2024年3月3月(日) 東京マラソン

【女子】

  • 2024年1月28日(日) 大阪国際女子マラソン
  • 2024年3月10日(日) 名古屋ウィメンズマラソン

【MGCファイナルチャレンジ設定記録】

  • 男子:2時間05分50秒
  • 女子:2時間21分41秒

※ただし、MGC において 3 位の競技者が上記に定める MGC ファイナルチャレンジ設定記録を上回った場合、その記録より 1 秒早い記録を新たな MGC ファイナルチャレンジ設定記録とする。

※MGC ファイナルチャレンジ設定記録はJMC(ジャパンマラソンチャンピオンシップ)シリーズ第2期(2022年4月1日~23年3月)の最高記録を基準に、それより1秒速い記録としている。
男子:山下一貴(三菱重工)2時間05分51秒(東京マラソン:2023年3月5日)
女子:細田あい(エディオン)2時間21分42秒(ロンドンマラソン:2022年10月2日/女子単独*1)
*1 MGC ファイナルチャレンジ対象大会は女子単独レースとなるため、女子の設定記録は女子単独レースの記録を基準とした。

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MGC出場権獲得者数(出場予定選手数)

男子67名(61名)
女子29名(24名)

2019年に行われたMGC(東京五輪代表選考会)への出場権獲得者は男子34名、女子15名だった。そのうち男女各3名はドーハ世界選手権出場を選択して辞退したため、MGCにエントリーしたのは男子31名、女子12名だった。

今回は10月10日時点で男子6名、女子5名がエントリー辞退を表明しており、現状、男子61名、女子24名がエントリー候補となっている。

MGCファイナリスト一覧

  • 掲載は出場権獲得順(※は初のMGCファイナリスト、★は東京五輪代表、■東京五輪補欠)
  • #は2019年開催のMGCファイナリストで出場辞退した選手。所属は現在のもの。
  • 自己ベスト、大会結果のタイムは「時間:分:秒」。大会前の数字は実施年月。 
  • 大会順位の「日」は日本人順位。WCはワイルドカードの条件による出場権獲得。

男子

選手名所属自己ベストMGC出場権獲得大会(記録)及び方法
細谷恭平 ※黒崎播磨2:06:3521.12 福岡国際 日1位(2:08:16)
大塚祥平 ■九電工2:07:3821.12 福岡国際 日2位(2:08:33)
髙久龍ヤクルト2:06:4521.12 福岡国際 日3位(2:08:38)
上門大祐大塚製薬2:06:5421.12 福岡国際 日4位(2:08:56)
神野大地セルソース2:09:3421.12 防府読売 日1位(2:09:34)
西山雄介 ※トヨタ自動車2:07:4722.02 別府大分毎日 1位(2:07:47)
鎧坂哲哉 ※旭化成2:07:5522.02 別府大分毎日 2位(2:07:55)
藤曲寛人 ※トヨタ自動車九州2:08:2022.02 別府大分毎日 3位(2:08:20)
古賀淳紫 ※安川電機2:08:3022.02 別府大分毎日 4位(2:08:30)
相葉直紀 ※中電工2:08:4422.02 別府大分毎日 5位(2:08:44)
中西亮貴 ※トーエネック2:08:5122.02 別府大分毎日 6位(2:08:51)
星岳 ※コニカミノルタ2:07:3122.02 大阪・びわ湖毎日 1位(2:07:31)
山下一貴 ※三菱重工2:05:5122.02 大阪・びわ湖毎日 2位(2:07:42)
浦野雄平 ※富士通2:07:5222.02 大阪・びわ湖毎日 3位(2:07:52)
丸山文裕 ※旭化成2:07:5522.02 大阪・びわ湖毎日 4位(2:07:55)
岡本直己中国電力2:08:0422.02 大阪・びわ湖毎日 5位(2:08:04)
今井正人トヨタ自動車九州2:07:3922.02 大阪・びわ湖毎日 6位(2:08:12)
川内優輝 #AD損保2:07:2722.02 大阪・びわ湖毎日 9位(2:08:49) WC
鈴木健吾富士通2:04:5622.03 東京 日1位(2:05:28)
其田健也 ※JR東日本2:05:5922.03 東京 日2位(2:07:23)
湯澤舜 ※SGホールディングス2:07:3122.03 東京 日3位(2:07:31)
聞谷賢人 ※トヨタ紡織2:07:2622.03 東京 日4位(2:07:55)
土方英和 ※旭化成2:06:2622.03 東京 日5位(2:08:02)
佐藤悠基 辞退SGホールディングス2:08:1722.03 東京 日6位(2:08:17)
定方俊樹 ※ 辞退三菱重工2:07:0522.03 東京 日11位(2:08:33) WC
田口雅也 ※Honda2:09:2722.03 東京 日18位(2:09:27) WC
吉田祐也 ※GMOインターネットG2:07:05JMCランキング(シリーズⅠ)5位
井上大仁三菱重工2:06:47JMCランキング(シリーズⅠ)7位
下田裕太 ※GMOインターネットG2:07:2722.05 オタワ(カナダ) 3位(2:09:50) WC
柏優吾 ※コニカミノルタ2:11:4122.08 北海道 日1位(2:11:41)
青木優 ※Kao2:07:4022.08 北海道 日2位(2:11:44)
松本稜 ※トヨタ自動車2:10:3222.08 北海道 日3位(2:11:51)
山口武 ※西鉄2:09:5622.08 北海道 日4位(2:11:55)
丸山竜也 ※ 辞退トヨタ自動車2:07:5022.09 ベルリン(ドイツ)8位(2:07:50) WC
武田凜太郎 ※ヤクルト2:08:4822.09 ベルリン(ドイツ)13位(2:10:18) WC
中村祐紀 ※住友電工2:08:2922.12 防府読売 日1位(2:08:29)
山本翔馬 ※NTT西日本2:08:5222.12 防府読売 日2位(2:08:52)
橋本崚 ■GMOインターネットG2:09:1222.12 防府読売 日3位(2:09:12)
秋山清仁 ※愛知製鋼2:08:4322.12 福岡国際 日1位(2:08:43)
赤﨑暁 ※九電工2:09:0122.12 福岡国際 日2位(2:09:01)
大石港与 ※トヨタ自動車2:08:5222.12 福岡国際 日3位(2:09:08)
久保和馬 ※西鉄2:08:4822.12 福岡国際 日4位(2:09:19) WC
市山翼 ※小森コーポレーション2:07:4123.02 別府大分毎日 日1位(2:07:44)
横田俊吾 ※JR東日本2:07:4723.02 別府大分毎日 日2位(2:07:47)
木村慎 ※Honda2:07:2023.02 別府大分毎日 日4位(2:07:55)
小山司 ※SUBARU2:08:0023.02 別府大分毎日 日5位(2:08:00)
作田直也 ※JR東日本2:08:2123.02 別府大分毎日 日8位(2:09:06) WC
村本一樹 ※住友電工2:07:3623.02 別府大分毎日 日11位(2:09:41) WC
西山和弥 ※ 辞退トヨタ自動車2:06:4523.02 大阪 日1位(2:06:45)
池田耀平 ※ 辞退Kao2:06:5323.02 大阪 日2位(2:06:53)
吉岡幸輝 ※中央発條2:07:2823.02 大阪 日5位(2:07:28)
作田将希 ※JR東日本2:07:4223.02 大阪 日7位(2:07:49) WC
土井大輔 ※黒崎播磨2:07:5523.02 大阪 日8位(2:07:55) WC
小山裕太 ※トーエネック2:07:5723.02 大阪 日9位(2:07:57) WC
畔上和弥 ※トヨタ自動車2:08:2923.02 大阪 日14位(2:08:29) WC
河合代二トーエネック2:08:3123.02 大阪 日16位(2:08:32) WC
大六野秀畝 ※辞退旭化成2:07:1223.02 大阪 日19位(2:09:26) WC
大迫傑 ★Nike2:05:2923.03 東京 日3位(2:06:13)
小山直城 ※Honda2:08:1223.03 東京 日6位(2:08:12)
二岡康平 ※中電工2:09:1423.03 東京 日7位(2:09:21) WC
高田康暉 ※住友電工2:09:4523.03 東京 日9位(2:09:58) WC
富安央 ※愛三工業2:08:5523.03 東京 日17位(2:11:01) WC
西研人 ※大阪ガス2:08:1123.04 長野 日1位(2:10:01) WC
堀尾謙介九電工2:08:2523.04 長野 日2位(2:10:42) WC
山本憲二マツダ2:08:3823.04 長野 日3位(2:10:46) WC
飯田貴之 ※富士通2:09:3423.05 プラハ(チェコ) 5位(2:09:34) WC
安井雄一 ※トヨタ自動車2:08:4823.05 プラハ(チェコ) 6位(2:10:33) WC

女子

選手名所属自己ベストMGC出場権獲得大会(記録)及び方法
松田瑞生 ■ 辞退ダイハツ2:20:5222.01 大阪 1位(2:20:52)
上杉真穂 ※スターツ2:22:2922.01 大阪 2位(2:22:29)
松下菜摘 ※天満屋2:23:0522.01 大阪 3位(2:23:05)
谷本観月 #天満屋2:23:1122.01 大阪 4位(2:23:11)
阿部有香里 ※京セラ2:24:0222.01 大阪 5位(2:24:02)
佐藤早也伽 ※ 辞退積水化学2:22:1322.01 大阪 6位(2:24:47)
一山麻緒 ★資生堂2:20:2922.03 東京 日1位(2:21:02)
新谷仁美 ※ 辞退積水化学2:19:2422.03 東京 日2位(2:21:17)
森田香織 ※パナソニック2:27:3822.03 東京 日3位(2:27:38)
安藤友香ワコール2:21:3622.03 名古屋ウィメンズ 日1位(2:22:22)
細田あい ※エディオン2:21:4222.03 名古屋ウィメンズ 日2位(2:24:26)
鈴木優花 ※第一生命グループ2:25:0222.03 名古屋ウィメンズ 日3位(2:25:02)
福良郁美 ※大塚製薬2:25:1522.03 名古屋ウィメンズ 日4位(2:25:15)
太田琴菜 ※JP日本郵政G2:25:5622.03 名古屋ウィメンズ 日5位(2:25:56)
竹本香奈子 ※ダイハツ2:26:2322.03 名古屋ウィメンズ 日6位(2:26:23)
岩出玲亜デンソー2:23:5222.03 名古屋ウィメンズ 日8位(2:27:03) WC
川内理江 ※大塚製薬2:25:3522.03 名古屋ウィメンズ 日10位(2:27:52) WC
和久夢来 ※ユニバーサル2:25:58JMCランキング(シリーズⅠ) 7位 
山口遥 ※AC・KITA2:26:3522.08 北海道 日1位(2:29:52)
加世田梨花 ※ダイハツ2:21:5522.09 ベルリン(ドイツ) 7位(2:21:55) WC
鈴木亜由子 ★JP日本郵政G2:21:5222.09 ベルリン(ドイツ) 8位(2:22:02) WC
大西ひかり ※ 辞退JP日本郵政G2:25:5422.09 ベルリン(ドイツ) 19位(2:25:54) WC
吉川侑美 ※ユニクロ2:25:2023.01 大阪国際女子 日3位(2:25:20)
前田彩里ダイハツ2:22:4823.01 大阪国際女子 日4位(2:25:24)
池田千晴 ※日立2:25:5923.01 大阪国際女子 日5位(2:25:59)
大東優奈 ※天満屋2:26:0923.01 大阪国際女子 日6位(2:26:09)
渡邉桃子 ※ 辞退天満屋2:23:0823.02 大阪 日1位(2:23:08)
西田美咲 ※エディオン2:25:5123.02 大阪 日2位(2:25:51)
前田穂南 ★天満屋2:22:3223.03 名古屋ウィメンズ 日2位(2:22:32)

MGC出場権の獲得方法

MGCへの出場権は、2021年11月1日から2023年5月31日までのMGCチャレンジと呼ばれる日本陸上競技連盟指定大会での順位と記録の条件、もしくは各条件を突破することで得られる「ワイルドカード」により与えられる。詳細は日本陸連公式サイトを参照。

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牧野豊 Yutaka Makino

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東京・神田生まれの神田育ち。上智大学卒。1993年から約30年間、スポーツ専門出版社で雑誌・書籍・ウェブ媒体の取材・原稿執筆・編集全般に携わる。その間、バスケットボール(NBA含む)、アメフト(NFL含む)のムック、水泳競技、陸上競技の月刊定期誌の編集長を歴任。各競技の国内主要大会をはじめ、アジア大会、世界選手権、オリンピック等、国際大会の現地取材を経験。