女子100m走全米王者シャカリ・リチャードソンが禁止薬物検査で失格…「私を裁かないで」

Joe Rivera

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シャカリ・リチャードソンが禁止薬物検査で失格したことについて語った。

7月1日(日本時間2日)、この21歳の陸上競技選手は禁止薬物検査で失格し、東京オリンピックで100m走に出場する資格を失った。そして翌2日(同3日)、リチャードソンはその経緯を語った。

リチャードソンはオレゴン州でマリファナを吸ったことで検査に失格した。同州ではマリファナは合法である。しかし、陸上競技の薬物規定には反している。リチャードソンはステロイドで陽性になったわけではない。

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人気テレビ番組『TODAY』でインタビューに応じたリチャードソンは、母の死によってもたらされたストレスの大きさとマリファナによってそれを乗り越えようとしたことを述べた。

「私のしたことについて、心から謝罪したいと思います。私は自分が何をしたのかを知っています。何をするべきか、そして何をするべきでないかをわきまえています。そして自分であの決断をしました。言い訳はしません。同情を求めているわけでもありません」とリチャードソンは言った。

さらにリチャードソンは「しかし、私の人生において良いことも悪いことも、私と母の関係は何よりも大切なことでした。そのことを知ることは私にとって苦しいことでした」と続けた。

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リチャードソンは母の死をあるレポーターから知らされた。そのリポーターとは一度も面識がなかったと言う。そのことがリチャードソンをどん底に突き落としたとしたことは想像に難くない。リチャードソンはマリファナを吸うことでその悲しみを紛らわせようとした。

「私たちはみながそれぞれの苦しみと戦っています。そのことは分かっています。しかし、私は人前に出て、自分の悲しみを隠すすべを知りませんでした。その悲しみを乗り越える方法も知りませんでした。これまでに経験したことがない悲しみだったのです」

TODAYツイッター動画:
「私を裁かないでください。私はただの人間なのですから。ただ少しだけ人より足が速いだけなのです」

リチャードソンは100m走には出場できないが、リレーチームの一員として代表入りするチャンスは僅かに残っている。リチャードソンは自らの回復に全力を注ぐつもりで、もしリレーに出場する機会が与えられるならば感謝すると述べた。

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TODAYとのインタビューで、リチャードソンはファンとチームに謝罪の言葉を何回も繰り返した。

2日(同3日)遅く、禁止薬物検査失格を受けて、リチャードソンは以下のメッセージを発信した。

リチャードソンのツイッター:
「私は人間です」

リチャードソンの全国テレビ出演の後、米国陸上競技連盟(USATF)は声明を発表し、このスプリンターへ理解を示し、支援を表明した。

『スポーツ・イラストレッド』誌陸上競技&オリンピック担当記者クリス・チャベス氏のツイッターより:
シャカリ・リチャードソンが陥った状況はとてつもない不幸であり、すべての関係者にとって大きな打撃です。アスリートの健康と安全はUSATFの最重要課題であり、私たちはシャカリとともに歩みます。現在も、そして将来においても、私たちはシャカリが精神的な健康を守るために必要なすべてを提供します。

(翻訳:角谷剛)

Joe Rivera