アメリカンフットボールのNFLポストシーズンは現地時間1月6日、AFCワイルドカードラウンドでバルティモア・レイブンズとロサンゼルス・チャージャーズが対戦する。
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プレーオフで最も危険なチームとなりそうなのがレイブンズ。キーマンは負傷したエースQBのジョー・フラッコに代わって、第11週から先発に抜擢されたルーキーQBのラマー・ジャクソンだ。ジャクソンが起用されて以降6勝1敗と突っ走り、逆転での地区優勝を手にしたのだ。
特長は、往年のNFLを彷彿とさせる徹底したランオフェンス。第11週以降、平均230.4ヤードも走っている。QBとしてここまでの身体能力が高いのはマイケル・ビック(元イーグルスほか)以来とも称されるジャクソンの爆発的なランで、相手ディフェンスを惑わせる。ショットガンフォーメーションからでもランを繰り出せるほどの脚力も魅力だ。
難点はファンブルの多さだ。今季のレイブンズはリーグワースト4位のファンブル(25回)を喫しており、そのうち12回がジャクソンのもの。先発抜擢以降、7試合連続でファンブルをしているのも気掛かりだ。
チャージャーズは攻守共にタレントが揃っているのが強みだ。オフェンスでは円熟味が増したQBフィリップ・リバースを中心に、リーグ平均8位の平均26.8点を稼いだ。両RBのメルビン・ゴードンとオースティン・エクラーは、ランだけでなくレシーバーとしても起用できる万能さが売り。
レシーバーではキーナン・アレンが中心となる。ルートの走り方が上手く、オープンになる術を熟知している。ここぞという場面では2年目WRのマイク・ウィリアムズがターゲットになるだろう。今季はチーム最多の10TDレシーブを記録していて、レッドゾーンでのメインターゲットになることは間違いない。
DEジョーイ・ボーサが終盤に復帰したことにより、メルビン・イングラムとのコンビで相手QBに恐怖を与えたい。セカンダリーではCBヘイワードとルーキーのダーウィン・ジェームズが牽引する。特にジェームズはルーキーながらチーム最多の105タックルをマークするなど、パスカバーに加えてランにも対応できる。
今回の対戦での注目ポイントはレイブンズは、ランとショートパスで着実に得点を稼いでいけるかにかかっている。今季、34分以上レイブンズがボールを保持していた時は8戦無敗だった。だが、ジャクソンはここまでパスを30回以上試投したことはなく、ランを止められた時にパスをしっかりと通せるかがカギとなるだろう。
一方のチャージャーズはランを防ぐために、LB陣やジェームズらとともに中を固め、ジャクソンにパスを投げさせる状況に追い込みたい。それによってボーサ、イングラムでプレッシャーをかけてオフェンスを単調にし、レイブンズの戦術を崩すことができる。
ラン攻撃で復調したホームのレイブンズに対し、チャージャーズもスティーラーズ、チーフスを破るなどアウェイでは7勝1敗とホームよりも成績はいい。ルーキーかベテランか、どちらのQBがゲームを支配できるか注目だ。
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