第53回スーパーボウル:ラムズ対ペイトリオッツ 勝敗予想やオッズは?

Vinnie Iyer

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第36回スーパーボウルではニューイングランド・ペイトリオッツが番狂わせを演じてロサンゼルス・ラムズを下し、チーム史上初のスーパーボウル制覇を成し遂げた。17年たった今も、トム・ブレイディとビル・ベリチックヘッドコーチが築いてきたペイトリオッツ王朝は強いままだ。このタッグは第53回スーパーボウルでのラムズとの対戦に勝ち、6度目の栄光に輝くのだろうか。

対するラムズは2度目のスーパーボウル制覇をかけたリベンジを図る。ラムズの過去の成績はというと、セントルイスに本拠地を置いていた時代に第34回スーパーボウルで優勝、1945年のクリーブランド時代に、ロサンゼルスに本拠地を移動した後の1951年に、それぞれNFLチャンピオンシップを獲っている。

もしペイトリオッツが優勝したら、ブレイディとベリチックはペイトリオッツを最多勝利チームに導くことになる。現在歴代優勝回数2位タイである、ダラス・カウボーイズとサンフランシスコ・フォーティナイナーズを抑えて、ピッツバーグ・スティーラーズと同じく優勝最多となるからだ。

ブレイディとベリチックの対戦相手は、ジャレット・ゴフ(24歳)とショーン・マクベイヘッドコーチ(33歳)。もしもラムズが勝てば、彼らはスーパーボウル史上最年少タッグとなる。さらに、フィラデルフィア・イーグルスが優勝した前大会に引き続き、2大会連続でペイトリオッツは決勝戦で苦杯をなめさせられることになる。

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■オッズから見る試合予想

オーバーアンダーの基準値がゲーム史上最も高い得点となる今大会では、オフェンスがもう一度チャンピオンシップを獲り、ディフェンスでは両チームがラン攻撃とパスともに点の取り合いになると予想されている。果たして、ペイトリオッツがこのまま王者への道へと駒を進めるのか、それとも、古い歴史をもつラムズが新しい時代を作るのか……

 

その勝利の行方の鍵を握るのは2人の天才フットボーラー、ベリチックとマクベイだろう。彼らの頭脳、準備の周到さ、実行力が生む決戦は非常に高い期待を集めている。詳しくは以下を見てほしい。

 

第53回スーパーボウル:ラムズ対ペイトリオッツ戦のオッズ

  • オープニングライン:ペイトリオッツ -3(ペイトリオッツ有利)
  • オーバーアンダー:57.5
  • キックオフ:日本時間 2月4日(月)午前8時30分
  • 場所:アトランタ、メルセデスベンツ·スタジアム
  • 放送:NHK BS(BS)、日テレジータス(CS)
  • ネット配信:DAZN

 

■シーズンとプレーオフでのプレー

技術面から考えて序盤はペイトリオッツの負け予想がされたが、プレーオフで見せた強いプレーから両チームは同等のものだと見直された。AFC地区で彼らは最高のプレーをし、鮮やかなオフェンスはやはり同地区随一であったし、ブレイディの前の優秀なブロックと、ソニー・ミシェルのランが試合に貢献し、チャンピオンシップを制した。

一方のラムズはシーズンを通してランに苦しんでいたが、才能あるディフェンスラインがアーロン·ドナルドを支え、ダラス·カウボーイズとニューオリンズ·セインツを退けることに成功した。しかし、ペイトリオッツのオフェンシブラインはその両チームよりも強固であることを忘れてはいけない。

 

■ペイトリオッツの強みと課題

コーディネーターのジョシュ・マクダニエルは、ランとバランスの取れたオフェンスの攻撃に努め、ブレイディを支えている。ペイトリオッツのプレーアクションパッケージはビッグプレーをいくつも産み出すことが可能だ。また、ラッシュアタック時にフロントで相手を抑え、敵のパスラッシュをすり減らすこともできる。それに加えて、ペイトリオッツはショートゾーンから中間での効率良いパスゲームをすることによって、長い時間ボールコントロール攻撃をすることもできる。しかし、ブレイディがボールをつなぐ前に、ランニングバックのジェームス・ホワイト、ワイドレシーバーのジュリアン・エデルマン、タイトエンドのロブ・グロンコウスキーが見ごたえあるマッチアップを繰り広げるだろう。

加えて、ワイドレシーバーのジョシュ・ゴードンがいないため、ペイトリオッツは外側から脅威を与えられるようなスピード力が欠けている。フィリップ・ドーセットとクリス・ホーガンは補充されたポゼッションレシーバーという感が否めない。ダウンフィールドのターゲットをコーダレル・パターソンに任せるには心許ない。

これらを考えると、ペイトリオッツにつけいる点はある。とはいえ、ラムズはカバレッジでより工夫をする必要がある。

 

■ラムズの強みと課題

コーナーバックのアキブ・タリブは、時々グロンコウスキーと組むことがあるが、ラムズのミドルフィールドには、スロットバックのニッケル・ロービー・コールマンとセイフティという強いセカンダリーカバレッジがいる。

ブレイディを守る素晴らしい守備が今回もあったとして、ラムズの命運を握るのはラインバッカーだろう。リーグ内で最弱のユニットの一つとされているが、セーフティがランプレーを止めるのであれば、ブレイディはレシーバーのために、より一層アンダーニースを注意する必要がでてくる。

ラムズのディフェンシブコーディネーターのウェイド・フィリップスは、以前デンバー・ブロンコス在籍していた時、ブレイディの攻略に成功している。彼はディフェンシブバックに喝をいれ、フィールドの外から彼らを信じて見守るだろう。もしもラムズがブレイディに圧力をかける作戦をとらないのならば、バック7人をばらばらにさせるので知られるような型破りのブリッツを、フィリップスが指示することに期待したいところだ。

 

■試合展開はどうなるか?どう対抗するか?

ゲームの大部分において、ペイトリオッツの勢いが止まることはないだろう。ディフェンスでは活発なトッド・ガーリーの守備に重きを置き、ラムズのランゲームを阻止するだろう。ガーリーと彼のラインは優秀なのでラムズがそこで成功しないわけがない。とはいえ、結局のところ、今回のスーパーボウルはゴフがブレイディとのクォーターバック同士の対決を制することができるか、という点が勝負の命運を握っているといえるだろう。

ペイトリオッツはセカンダリーにおけるスピード力不足でビッグパスプレーを諦めてしまう傾向があり、時折、伝達ミスで空いたポジションをカバーしなければいけない場面もみられる。

シャットダウンコーナーのステファン・ギルモアが、元ペイトリオッツのブランディン・クックスをできればスローダウンしたいところだが、ゴフはまだ他にもよいオプションを持っている。ワイドアウトのロバート・ウッズとジョシュ・レイノルズ、そしてタイトエンドのジョラルド・エヴェレットとタイラー・ハイビーといった面々が控えとしているのだ。

ペイトリオッツのフロント7人はアーロン・ドナルドのような強烈な存在感の選手はいないが、統制が取れた生産性のあるプレーをする。ベリチックとディフェンシブコーディネーターのブライアン・フローリーズがタッグを組んで、ゴフを決定的な瞬間で混乱させるだろう。

 

■気になる勝敗予想は…

ペイトリオッツは前回の敗退後、スーパーボウルに戻ってこなかった。ブレイディとベリチックは、連続試合で負けることはめったにない。いくらマクベイとフィリップスが優れているとはいえ、ラムズは攻守の両方で選手個人に欠点がある。なので、今回大会は「ニューイングランド」が「ロサンゼルス」を下すのではないだろうか。2018年のワールドシリーズと同じように。

(*MLBにおける頂上決戦で、ニューイングランドにあるボストン・レッドソックスがロサンゼルス・ドジャースを下した)


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Vinnie Iyer

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Vinnie Iyer, has been with TSN since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. A native of St. Louis, Mo. but now a long-time resident of Charlotte, N.C. Vinnie’s top two professional sports teams are Cardinals and Blues, but he also carries purple pride for all things Northwestern Wildcats. He covers every aspect of the NFL for TSN including player evaluations, gambling and fantasy football, where he is a key contributor. Vinnie represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. Over his many years at TSN, he’s also written about MLB, NBA, NASCAR, college football, tennis, horse racing, film and television. His can’t-miss program remains “Jeopardy!”, where he was once a three-day champion and he is still avid about crossword puzzles and trivia games. When not watching sports or his favorite game show, Vinnie is probably watching a DC, Marvel or Star Wars-related TV or movie.