【3点解説】2018年、阪神タイガース

Satoshi Katsuta

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2005年以来、13年ぶりのセントラル・リーグ制覇を目指す阪神タイガース。金本知憲監督3年目となるこのシーズンはより高い結果が求められることだろう。このオフには大物助っ人のウィリン・ロサリオを獲得。待望の長距離砲が加わり、体制は整いつつある。そんな阪神の注目ポイントを3つ取り上げた。

★ポイント1:今オフ最大の大型補強となったロサリオ

このオフに日本プロ野球界へやってきた外国人選手の中で、もっとも注目を浴びているのがロサリオだろう。メジャーリーグ通算71本塁打を放っており、2012年には28本塁打を記録したスラッガー候補だ。2016年から韓国プロ野球(KBO)でプレーし、2年連続打率3割、30本塁打、100打点以上の結果を残し日本へとやってきた。

そのロサリオはキャンプ、練習試合などで本塁打を量産してオープン戦に突入したが、8試合ノーアーチ。待望の初本塁打は9試合目に生まれた。調整段階なのか、練習試合に比べより実戦モードとなった相手投手に手が出なかったのか、現時点では分からない。4番一塁での開幕スタメンはほぼ決定。2005年以来、13年ぶりのリーグ優勝を果たすためにも、ロサリオの爆発は欠かせない。シーズンで結果を残し、阪神に待望のスラッガーが誕生することを期待したい。

★ポイント2:熾烈なセンター争い!

昨シーズン、ブレイクを果たした中谷将大を中心とし、阪神のセンターは熾烈な競争が起こっている。中谷の他には2016年の新人王・高山俊、昨シーズン規定未到達ながら打率.309(191打数59安打)と結果を残した俊介らがその候補だ。また、現時点で二軍降格となったが、ドラフト4位の島田海吏もいる。そして復活に賭ける伊藤隼太も好調だ。

両翼には糸井嘉男、福留孝介と不動のレギュラーがいることで、若手のチャンスはこのセンターに限られる。もちろん、開幕スタメンを勝ち取っても結果を残すことができなければ、すぐに交代となるだろう。近年では2016年の横田慎太郎、昨シーズンは北條史也が開幕スタメンを手に入れたが、不振によりスタメンを外されて二軍降格となっている。

開幕スタメンを勝ち取ることができなくても、ベテランの守備固めや代打での出場時に結果を残しておきたいところ。

シーズンを通じて誰がセンターに定着することになるだろうか。外野の中心となるこのポジション争いは要注目だ。

★ポイント3:楽しみな若手投手陣

長年に渡って、ローテーションを守ってきたランディ・メッセンジャー(36歳)、能見篤史(38歳)らも30代後半となった。そのなかで次世代を担う中堅として昨シーズン、秋山拓巳(26歳)が台頭してきた。その秋山とともにチームを引っ張っていく存在として期待される投手たちがいる。

小野泰己、才木浩人、馬場孝輔、高橋遙人の4人だ。2年目となる小野、才木は昨シーズンすでに一軍デビューを果たしている。小野はローテーション投手として15試合に登板し2勝(7敗)をマーク。5つの負け越しとなったものの、起用され続けたのは期待の表れだろう。今シーズンは開幕ローテーションから年間を通じての活躍が期待される。

また、才木は高卒ながら昨シーズン一軍で2試合に登板。勝ち星挙げていないものの、今シーズンは一軍キャンプメンバーに抜擢されており、ローテーションを争っている。2年目から成長曲線を描いていきたい。

今年のルーキーである馬場、高橋も楽しみな存在だ。ともに大卒ということもあり、即戦力に近い働きが求められる。シーズン中に一軍での登板機会はあるだろう。

今後のチームを背負っていくためにも若手投手陣が結果を残し、世代交代を進めたいところだ。

※数字は2018年3月20日終了時点
※年齢は2018年開幕時点

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。