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昨シーズンは球団史上ワーストとなる96敗を喫し、最下位に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。今シーズンから小川淳司が監督へと復帰、宮本慎也がヘッドコーチに就任し、チームの体制を一新した。また、補強としては青木宣親がメジャーから戻り、外国人選手も3人の補強を行うなど、巻き返しに向け余念がない。そんなヤクルトの注目ポイントを3つ取り上げてみたい。
★ポイント1:一新された首脳陣による細かい野球
2015年から3年間指揮を執った真中満監督が辞任し、小川監督が再登板となった今シーズンの東京ヤクルトスワローズ。次期監督候補とも言われている宮本慎也ヘッドコーチも誕生している。また、広島東洋カープを退団した石井琢朗、河田雄祐両コーチを招聘するなど大きな改革を行った。
春季キャンプから犠打・走塁などの練習に重きを置き、様々な形で点が取れるような打線を作り上げてきた。3月14日に行われた阪神タイガースとのオープン戦では四球・失策で無死一、二塁のチャンスを作ると犠打と犠飛で1点を奪うなど、細かい野球がチームに浸透してきている。
山田哲人、ウラディミール・バレンティン、川端慎吾、雄平、青木といったビッグネームの並ぶ強力打線に目が行きがちだが、ただ打つだけではない。小技や細かい作戦も織り交ぜたニュースタイルで今シーズンに挑む。
★ポイント2:青木宣親は黒田博樹になれるか?
野手陣を見ると注目ポイントは青木宣親のヤクルト復帰だろう。2011年オフにポスティングを利用し、メジャーリーグへ移籍。7球団を渡り歩き、再び戻ってきた。メジャーで通用しなくなり戻ってきたのではない。昨シーズンも3球団で110試合に出場し、打率.277、5本塁打、35打点の成績を残している。今シーズンのメジャー契約を手にすることは可能だったが、FA市場の停滞もあり日本復帰を決断したのだ。
キャンプ中盤から合流し、オープン戦では3月に入ってから4番で起用されている試合もある。当初は1番もしくは3番が濃厚だったが、『繋ぎの4番』としてシーズンを戦う可能性もありそうだ。
メジャーでも戦える力のある状態で戻ってきたのは、2015年に広島東洋カープへ復帰した黒田博樹を思い起こさせる。青木も黒田同様にチームの躍進に貢献することが期待される。
★ポイント3:トリプルスリー・山田哲人の復活に期待
2015年、2016年と2年連続トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成した山田哲人。昨シーズンは3年連続での快挙が期待されたものの、低調な成績に終わってしまった。
オープン戦では1番・3番を任されており、現時点で打順は固定されていないが、今シーズンは青木の復帰に加え、川端、雄平といった昨シーズンはケガで戦列を離れていた選手たちが戻ってきた。また、主砲のバレンティンもおり、マークが分散する分、精神的な面では楽になるはずだ。2年連続トリプルスリーを達成した打棒を取り戻したい。
また、打つだけではなく盗塁にも期待がかかる。昨シーズン14盗塁に終わったが、今シーズンは河田雄祐外野守備走塁コーチの指導の下、キャリア最多の34盗塁(2015年)を更新するつもりだ。
打って走れる山田の復活がチームの浮沈に大きな影響を及ぼすかもしれない。
※数字は2018年3月20日時点