【3点解説】2018年、北海道日本ハムファイターズ

Satoshi Katsuta

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2016年の日本一から一転して5位に沈んだ北海道日本ハムファイターズ。このシーズンオフはポスティング制度を用いて大谷翔平がロサンゼルス・エンゼルスへ移籍し、清宮幸太郎が加入するなど話題は豊富だった。そんな日本ハムの2018年の注目ポイントを3つ取り上げてみたい。

★ポイント1:清宮幸太郎の1年目は二軍で育成も……

昨年のドラフトにおいて、最も注目を集めたのが清宮幸太郎だった。高校生史上最多となる7球団による抽選が行われ、木田優夫GM特別補佐が当たりくじを引き当て、日本ハムに加入する。1月の新人合同自主トレ中に負傷するが、一軍アリゾナキャンプメンバー入りするなど栗山英樹監督の評価は高かった。しかしオープン戦でも結果は出ず、3月半ばには限局性腹膜炎により入院となってしまう。

現時点で開幕一軍入りは極めて難しい状況だが、二軍で調整後に一軍昇格のチャンスは大いにあるだろう。近年の高卒スラッガーを見ても、横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智は1年目に一軍出場は3試合のみ。チームメートでもある中田翔は一軍出場がなかった。焦らずに二軍で育成するのも決して遠回りではないはずだ。

一方で栗山監督は大谷を二刀流として起用するなど、前例にとらわれない采配を振るってきた過去がある。果たしてどのようなプランが栗山監督の頭の中にあるのだろうか。清宮のルーキーイヤーに注目したい。

★ポイント2:近藤健介は夢の打率4割到達なるか?

昨シーズン、4割打者への夢を見せてくれたのが近藤健介だった。開幕直後から安打を量産し、50試合を終えても打率4割をキープ。史上初の4割打者が見えていた。しかし、6月下旬に椎間板ヘルニアで離脱。手術を選択したこともあり、4割だけでなく、首位打者も幻となった。リハビリを経て終盤に実戦復帰し、シーズン通算では57試合で打率.413(167打数69安打)の成績を残している。

この活躍もあり、11月に行われたアジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表にも選ばれ、主軸として結果を残した。今シーズンは昨シーズンの実績がフロックではないことを証明したいところだ。

ここまでのオープン戦では11試合で打率.407(27打数11安打)と勢いは持続している。シアトル・マリナーズのイチローでも到達することができなかった夢の打率4割。もしかしたら、その夢を近藤が見せてくれるかもしれない。今シーズンも近藤の打席から目が離せない。

★ポイント3:大谷翔平移籍後のエースは誰の手に?

大谷がMLB移籍を果たし、不在となったエース投手。その代役として期待をかけられたのが有原航平だった。2014年ドラフト1位で早稲田大学から日本ハム入りを果たすとルーキーイヤーに8勝(6敗)をマークし、新人王を受賞。翌2016年には11勝(9敗)、昨シーズンは10勝(13敗)と2年連続2桁勝利を達成して順調に成長してきた。

しかし、今春のキャンプ序盤で離脱すると、ここまでオープン戦での登板もない。イースタン・リーグでの調整を経て開幕を目指すことになるが、開幕ローテーション入りは難しい状況だ。また、高梨裕稔、上沢直之らも次期エース候補に挙がる。しかし、2年連続で結果を残したことはなく実績に乏しい。今シーズンの結果が欲しいところだ。

彼らのうちの誰か、もしくはその他の投手でも構わない。今シーズン、誰もが認める成績を残し、チームの柱となれる投手が出現することを期待したい

※数字は2018年3月22日終了時点

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。