【3点解説】阪神の盗塁数が1カ月あまりで激増! 出るか? 球団史上3人目の盗塁王

Satoshi Katsuta

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昨シーズン2位に終わった阪神タイガースは、オフにメジャー通算71本塁打を記録しているウィリン・ロサリオを補強した。しかし、開幕から期待されていた長打力は影を潜めており、ついには二軍降格となった。そのロサリオの不があったからなのか、阪神の盗塁数が4月末から一気に増えている。

★ポイント1:ここ1カ月で阪神タイガースの盗塁数急上昇!

今シーズンの阪神は序盤から「足」を使った攻撃は少なく、4月28日の試合前までチーム盗塁数は1個のみだった。もちろん、リーグ最少の数字だ。しかし、同日の広島東洋カープ戦で2盗塁を決めると、そこから量産体制に入る。5月5日に行われた中日ドラゴンズ戦では1試合4盗塁をマークするなど、現時点では30盗塁とリーグ3位タイまで浮上してきた。

リーグ3位タイではあるものの、トップの中日、横浜DeNAベイスターズが31個となっており、その差はわずかに「1」だ。1カ月あまりで猛烈な追い上げを見せているのである。

★ポイント2:植田海と糸井嘉男

チーム内の選手別盗塁数を見ると植田海が11個でトップを走る。植田は2014年ドラフト5位で近江高から入団した4年目の遊撃手であり若手のホープだ。掛布雅之元二軍監督(現シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)から絶賛されていた「韋駄天」でもある。昨シーズンは二軍でリーグ2位となる25盗塁を記録し、8月後半に一軍へ昇格すると13試合に出場を果たした。

今シーズンは開幕一軍スタートをつかむと、上本博紀の故障もあり4月末頃からレギュラーに定着する。初スタメンとなった4月29日にシーズン初盗塁をマークすると翌日にも盗塁を成功させ、翌5月には8盗塁を決めた。6月に入ってからも1盗塁を決めるなど、果敢に走る姿勢を見せているのだ。

この植田に続くのが、今シーズン37歳になるベテランの糸井嘉男である。2016年の盗塁王でもある糸井は、今シーズン序盤は走るそぶりを見せていなかった。初盗塁は開幕から1カ月経った4月28日である。そこまでに盗塁失敗も1個だけだった。しかし、初盗塁後は若い植田に触発されたのか5月以降に7盗塁を記録するなど合計9盗塁となった。

植田と糸井という若手とベテランの足自慢が、走りだした結果がチーム盗塁数の上昇に繋がった格好と言えるだろう。

<阪神タイガース、盗塁数ベスト5>

1位(11個):植田海
2位(9個):糸井嘉男
3位(4個):上本博紀
4位(2個):糸原健斗
4位(2個):梅野隆太郎

★ポイント3:二軍では圧倒的な盗塁数

二軍での成績を見渡すと阪神は圧倒的な盗塁数を誇っていることが分かる。53試合で85個を記録しており、ウエスタン・リーグではトップを走っており、2位の広島(56個)に30個近い大差をつけているのだ。

内訳を見るとルーキーの熊谷敬宥がリーグトップの20個、同じくルーキーの島田海吏が12個と足でアピールしている。さらには、現在一軍に昇格した江越大賀も10盗塁と合計3人が2桁盗塁を記録しているのだ。

一軍でプレーする植田をはじめ若い選手たちが、足で結果を残し始めている。

阪神の歴史上、盗塁王を獲得した選手は2リーグ制以降で吉田義男、赤星憲広のふたりのみとセントラル・リーグで最も少ない。今シーズンのブレイク候補でもある植田、ベテランの糸井に加え熊谷、島田といった若い選手たちが台頭すれば球団史上3人目のタイトルホルダーが生まれるかもしれない。

1985年の日本一は圧倒的な打力で勝ち取ったが、2003年、2005年のリーグ優勝は、赤星らの足に金本ら主軸の打撃の合わせ技でつかみ取った。金本監督が目指そうとしているのは、自身が選手としてプレーしていた2003年・2005年のような「足」+「打力」で勝つ野球なのかもしれない。今後の戦い方に注目したい。

※数字は2018年6月5日終了時点

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Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。