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故障などで戦列を離れており、開幕一軍入りを逃した実力者たちが、続々と一軍に昇格してきた。チームの中心となる選手の一軍復帰は、戦力アップだけではなく、ベンチの雰囲気を明るくする効果もあるだろう。さて、ここでチームの雰囲気を変える存在である選手たちの復帰後を振り返ってみたい。
★ポイント1:1人目・チームの精神的支柱でもある新井貴浩
広島東洋カープ、いやプロ野球界において「最もチームの雰囲気を変える男」といっても過言ではない新井貴浩。今シーズン、その新井はオープン戦終盤に左ふくらはぎを痛め、二軍スタートとなってしまった。
リハビリを重ね、5月1日に二軍戦で復帰を果たすと、5月9日・10日の中日戦で2試合連続弾を放ち、一軍復帰へ準備を整えた。翌5月11日に一軍復帰を果たすと、さっそく「5番・一塁」で先発出場。2打席目で個シーズン初安打となる適時二塁打を放っている。
新井の復帰は、一塁のポジションや代打の層が厚くなるといったことはもちろん、ベンチの雰囲気を一変させる。また、相手ベンチにとっても恐怖の存在であることは間違いない。ベテランのバット、そして存在感で若手が中心のチームを引っ張り、セントラル・リーグ三連覇を目指したい。
★ポイント2:2人目・14年連続勝利達成の内海哲也
読売ジャイアンツの左腕エースがマウンドに戻ってきた。2011年に18勝、翌2012年には15勝をマークし2年連続最多勝を獲得しチームの柱だった内海哲也だ。
原辰徳前監督時代に結果を残してきたエースも昨シーズンは不振もあり、わずか2勝。今シーズンは開幕ローテーション入りも逃していた。それでも、腐らずに二軍で好投を続け5試合で防御率1.57と結果を残す。
ゴールデンウィークも明けた5月10日に一軍初登板のチャンスをつかむと、阪神タイガース相手に5.1回、2失点と試合を作り、今シーズン初登板初勝利をマークした。
これで、巨人歴代3位となる14年連続勝利となり、斎藤雅樹投手総合コーチの記録に並んだことになる。
エースの座は菅野智之にバトンタッチしたが、ベテランとして投手陣をまとめていくためにも、このように結果を残し続けていきたいところ。球団最長記録となる槇原寛己の17年連続勝利を更新するためにも、まだまだ老け込むわけにはいかない。
★ポイント3:◎3人目・復帰により打線が爆発した角中勝也
これまでに2度の首位打者を獲得し、今シーズンも中核として期待されていた千葉ロッテマリーンズの角中勝也。しかし、オープン戦で12胸椎圧迫骨折の重傷を負い、開幕は二軍スタートとなった。
その角中は開幕から約1カ月半経過した5月11日の埼玉西武ライオンズ戦で一軍へ復帰。「4番・左翼」で試合に出場する。この試合では自身に安打は生まれなかったものの、打線が爆発。今シーズン初となる2桁得点となった。その翌日には自身も初安打となる適時三塁打を放ち、チームは再び2桁得点で快勝。角中の復帰で打線が勢いづいてきた。
昨シーズン最下位へと沈んだチームを浮上させるために、角中の力は欠かせない。自身3度目の首位打者を目指し、チームを上位に導きたい。
このように、実績のある選手たちが一軍復帰を果たし、チームの状況を一変させつつある。「空気を変える選手」の活躍から目がはなせない。