【3点解説】セ・パ交流戦を制するには、2勝1敗ペースが必要!

Satoshi Katsuta

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近年のセ・パ交流戦では福岡ソフトバンクホークスが3年連続で最高勝率を達成しており、リーグ戦同様に強さを発揮している。その交流戦において、ここまで各チームがどのような成績を残してきたのか。また、どれくらいの勝率で戦い抜けば最高勝率となるのかを紐解いてみた。

★ポイント1:セ・パ交流戦最多優勝はソフトバンクの7回

2005年から始まった交流戦だが、ここまではパシフィック・リーグが12度の勝ち越しと圧倒している。セントラル・リーグは2009年に勝ち越して以降、8連敗中だ。現行の制度では勝ち越したリーグにドラフトの指名順優先権が与えられることもあり、巻き返しを図りたいところ。

また、優勝チームもパ・リーグの球団が11度、セ・リーグが2度とここでもパ・リーグ優勢だ。回数ではソフトバンクが7度で頭ひとつ抜けている。続いて、千葉ロッテマリーンズ、読売ジャイアンツがそれぞれ2度、北海道日本ハムファイターズ、オリックス・バファローズが1度と13年間で5球団が優勝(最高勝率)の栄誉を勝ち取っている。

今シーズンは6球団目があらわれるだろうか。

★ポイント2:これまでの最高勝率はソフトバンク

前述したとおり最高勝率を達成した回数ではソフトバンクが最多となっている。では、トータルでの勝敗はどのようになっているのだろうか。

【セ・パ交流戦 勝敗表】

勝率順 チーム名 勝利 敗戦 引分 勝率
1 ソフトバンク 192 114 12 .627
2 日本ハム 168 140 10 .545
3 ロッテ 165 139 14 .543
4 巨人 162 147 9 .524
5 中日 156 152 10 .506
6 西武 157 154 7 .505
7 阪神 153 155 10 .497
8 オリックス 151 159 8 .487
9 楽天 148 166 4 .471
10 ヤクルト 143 167 8 .461
11 広島 137 170 11 .446
12 DeNA 121 190 7 .389

※数字は2005-17年

やはり、ソフトバンクが唯一の勝率6割超えを達成し、圧倒的な成績を残している。それに続くのが日本ハム、ロッテだ。日本ハムは最高勝率こそ2007年の1度だけだが、安定して交流戦で勝利を挙げている。ようやく4位にセントラル・リーグの読売ジャイアンツがランキングに顔を出す。

下位を見ると東京ヤクルトスワローズ(10位)、広島東洋カープ(11位)、横浜DeNAベイスターズ(12位)とセ・リーグの3球団が並んでいる。2005年に球団創設された東北楽天ゴールデンイーグルス(9位)の勝率を下回っているのだ。広島、DeNAは今シーズン、リーグ戦では好調だけに交流戦もその勢いで乗り切りたいところ。

★ポイント3:セ・パ交流戦、最高勝率をマークするには2勝1敗ペースが必要

この交流戦で最高勝率を達成するには、現実的にどのくらいの勝率が求められるのだろうか。現行の18試合制となった2015年以降の成績を見てみる。3年連続でソフトバンクが最高勝率だが、各年度ともに12勝6敗、勝率.667以上の成績を残している。3連戦で考えると2勝1敗の以上のペースが求められる。

【2015年以降、セ・パ交流戦 ソフトバンクの勝敗表】

年度 チーム名 勝利 敗戦 引分 勝率
2015 ソフトバンク 12 6 0 .667
2016 ソフトバンク 13 4 1 .765
2017 ソフトバンク 12 6 0 .667

これはシーズンを優勝するために必要な勝率以上でもある。直近のセ・リーグで勝率.667以上の成績を収めたのは2012年の巨人(.667)だが、これは1990年以来22年ぶりのことだった。また、パ・リーグにおいては1983年の西武ライオンズ(.683)まで遡らなければ勝率.667以上での優勝チームは存在しない。

それほどまでに難しい数字なのだ。もちろん、長いシーズンと短期決戦を同列に語ることはできないが、過酷な数字を求められることは間違いない。

約3週間の交流戦を制するのは果たしてどこの球団だろうか。パ・リーグが今年も圧倒するのか。それとも、セ・リーグが一矢を報いるのか。リーグのプライドを賭けた戦いから目が離せない。

※数字は2017年交流戦終了時点

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。