【3点解説】さぁオールスターだ! 史上2人目のプラスワンからMVPとなるか?

Satoshi Katsuta

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オールスターゲームにおける勝敗数を見ると、昨年までセントラル・リーグ78勝、パシフィック・リーグ82勝、11分と、若干ではあるがパ・リーグが勝ち越している。また、昨年は2勝0敗でパ・リーグが全勝した。今年こそセ・リーグは逆襲できるか、それともセ・パ交流戦のようにパ・リーグが圧倒するのか注目だ。

★ポイント1:プラスワンは坂口と繰り上がりで安達!

7月10日、プラスワン投票の結果が発表された。セントラル・リーグからは東京ヤクルトスワローズの坂口智隆、パシフィック・リーグからは北海道日本ハムファイターズの大田泰示がそれぞれ選出されたが、大田は骨折で出場を断念。得票数2位だったオリックス・バファローズ・安達了一が繰り上がり当選となった。

今年のオールスターゲームは京セラドームで行われるということもあり、元オリックス戦士の坂口、現役戦士である安達の出場は本人、そしてファンにとっても嬉しい結果だ。

さて、2013年以来5年ぶりに実施されたプラスワン投票だが、過去の選出者からオールスターの最優秀選手(MVP)に輝いたのは2013年の内川聖一(ソフトバンク)ただひとりだけ。史上2例目となる最後の男からのMVP受賞は実現するだろうか。坂口、安達の活躍に期待したい。

【歴代プラスワン投票選出者】
<セ・リーグ>
2010年:ブラゼル(阪神)
2011年:澤村拓一(巨人)
2012年:堂林翔太(広島)
2013年:堂林翔太(広島)
2018年:坂口智隆(ヤクルト)

【歴代プラスワン投票選出者】
<パ・リーグ>
2010年:田中賢介(日本ハム)
2011年:斎藤佑樹(日本ハム)
2012年:角中勝也(ロッテ)
2013年:内川聖一(ソフトバンク)
2018年:大田泰示(日本ハム)※出場辞退により安達了一(オリックス)が繰り上げ

★ポイント2:パ・リーグのホームランダービー出場者は本塁打王不在

オールスターゲームでは各試合前にホームランダービーが行われる。セ・パ両リーグを代表する合計8選手が、3分間球数無制限でホームラン数を競うのだ。

セ・リーグからは、筒香嘉智(DeNA)、山田哲人、ウラディミール・バレンティン(ともにヤクルト)と3名の本塁打王経験者が選ばれた。一方のパ・リーグの選出者は、パワー自慢のラインナップであるものの、意外にも本塁打王経験者は不在だ。

セ・リーグのタイトルホルダーたちにパ・リーグの精鋭はどのような勝負を挑むのか。その争いに注目が集まる。

【ホームランダービー出場者】
<セ・リーグ>
筒香嘉智(DeNA)
鈴木誠也(広島)
山田哲人(ヤクルト)
バレンティン(ヤクルト)

<パ・リーグ>
柳田悠岐(ソフトバンク)
吉田正尚(オリックス)
山川穂高(西武)
中田翔(日本ハム)

★ポイント3:低迷中のヤクルトから6人が選出!

ここで各球団ごとの選出人数を見てみたい。全体では西武とソフトバンクが最多の7人を送り込んだ。西武にとってこの数字は、開幕から首位を走り続けた成果ともいえるだろう。その2球団に続くのは広島とヤクルトの6人だ。首位を走る広島は西武同様に好調な選手が多く、選出人数が多いのにも疑問はない。

そんな好調なチームが球宴に多くの選手を輩出する中、低迷しているヤクルトから6人もの選手が出場するのは、ひとつの快挙だ。これを後押ししたのは交流戦での快進撃であることは間違いない。選出者が小川泰弘ただひとりだった昨年と比較しても、大躍進である。選ばれた石山泰稚、中村悠平、山田哲、青木宣親、バレンティン、坂口はここで力を発揮し、後半戦への弾みとなれるだろうか。

★:両リーグ出場選手

【セ・リーグ出場選手】
<監督>
緒方孝市(広島)

<コーチ>
金本知憲(阪神)
アレックス・ラミレス(DeNA)

<投手>
松坂大輔(中日)◎
上原浩治(巨人)◎
山崎康晃(DeNA)◎
菅野智之(巨人)☆
大瀬良大地(広島)
中崎翔太(広島)
岩貞祐太(阪神)
ランディ・メッセンジャー(阪神)
東克樹(DeNA)
オネルキ・ガルシア(中日)
石山泰稚(ヤクルト)

<捕手> 
小林誠司(巨人)◎☆
会沢翼(広島)
中村悠平(ヤクルト)

<内野手>
岡本和真(巨人)◎
山田哲人(ヤクルト)◎
宮崎敏郎(DeNA)◎☆
坂本勇人(巨人)◎☆
ホセ・ロペス(DeNA)☆
菊池涼介(広島)☆
田中広輔(広島)
糸原健斗(阪神)

<外野手>
筒香嘉智(DeNA)◎☆
鈴木誠也(広島)◎☆
青木宣親(ヤクルト)◎
糸井嘉男(阪神)☆
平田良介(中日)
ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)
坂口智隆(ヤクルト)◇

【パ・リーグ出場選手】
<監督>
工藤公康(ソフトバンク)

<コーチ>
辻発彦(西武)
平石洋介(楽天)

<投手>
菊池雄星(西武)◎
宮西尚生(日本ハム)◎
増井浩俊(オリックス)◎
岸孝之(楽天)☆
加治屋蓮(ソフトバンク)
森唯斗(ソフトバンク)
アンドリュー・アルバース(オリックス)
山本由伸(オリックス)
上沢直之(日本ハム)
石川歩(ロッテ)
内竜也(ロッテ)
マイク・ボルシンガー(ロッテ)

<捕手>
森友哉(西武)◎ 
甲斐拓也(ソフトバンク)☆

<内野手>
山川穂高(西武)◎☆
浅村栄斗(西武)◎☆
松田宣浩(ソフトバンク)◎☆
源田壮亮(西武)◎☆
外崎修汰(西武)
今江年晶(楽天)
中田翔(日本ハム)
中村奨吾(ロッテ)
安達了一(オリックス)※大田の補充
中村晃(ソフトバンク)※荻野の補充

<外野手>
柳田悠岐(ソフトバンク)◎☆
秋山翔吾(西武)◎☆
吉田正尚(オリックス)◎☆
荻野貴司(ロッテ)※出場辞退
大田泰示(日本ハム)※出場辞退

<指名打者>
近藤健介(日本ハム)◎
アルフレド・デスパイネ(ソフトバンク)☆
 
◎=ファン投票選出
☆=選手間投票選出
◇=プラスワン選出

※数字は2018年7月10日終了時点

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。