阪神の「JFK」の再来なるか?巨人の頼れる中継ぎ陣

Satoshi Katsuta

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読売ジャイアンツは開幕戦こそ阪神タイガースに敗れたものの、翌日から3連勝をマークして順調なスタートを切った。その巨人を支えているのが、連勝中に1点も失わなかったリリーフ陣だ。

◎投手陣最大の補強は上原浩治の獲得

昨シーズンの巨人は、クライマックスシリーズ制度が創設されてから初めて進出を逃している。このオフシーズン、Bクラス脱出のために補強したのが、中日ドラゴンズを自由契約となったアレックス・ゲレーロである。課題となっていた得点力不足を本塁打王を獲得した大砲で補った格好だ。

そして、投手陣にとってこのオフ最大の補強と言えるのが、上原浩治の獲得だろう。FAで野上亮磨、新外国人としてテイラー・ヤングマンが加入したが、チームへと与える影響力は上原の方が大きいだろう。日米で結果を残してきたベテランセットアッパーの加入は、澤村拓一、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロで盤石の体制を敷くことを可能としている。

昨シーズン、故障により一軍登板のなかった澤村に不安はあったものの、ここまで3試合連続無失点投球を続けており、心配はなさそうだ。また、カミネロも走者は出すものの得点を許さず守護神としての役割を果たしていると言えるだろう。これまで屋台骨を支えてきたマシソンは、オープン戦6試合で防御率9.53と打ち込まれるケースもあったものの、シーズンに入ると安定した投球を見せてくれた。

そして上原はこの3連勝中、澤村とともに3連投。一人の走者も出さない貫禄の投球を見せている。4人の頼れる救援陣がいることで、終盤3回をローテーションでやりくりすることができるのは大きい。勝負となる夏場以降まで疲労を溜めない起用法を取ることになりそうだ。

また、先発投手も安定した中継ぎ陣がいることで、安心して投げることができるだろう。上原の加入で先発・中継ぎと役割の枠を超え、よい効果を生んでいると言えそうだ。

◎高木京介も支配下に復帰!

セットアッパー、守護神と信頼できる右腕で構成されている巨人のブルペン。その一方で左の中継ぎ陣はどうなっているのだろうか。2008年から9年連続60試合以上登板とフル回転してきた山口鉄也が昨シーズンは故障もあり、18試合の登板に終わっている。今シーズンもここまでオープン戦、二軍戦での登板はない。また、昨シーズン加入した森福允彦は結果を残せず二軍で調整中となっている。

そこに現れたのが高木京介だ。今シーズン開幕直前に育成契約から支配下登録され、中継ぎとしては唯一の左腕として、ブランクを感じさせない投球を見せ奮闘している。

上原の加入、澤村の復活、高木の支配下登録と3人の「補強」があった巨人のブルペン。マシソンら昨シーズン、フル回転していた中継ぎ陣の負担は大きく軽減されるだろう。2005年に阪神が「JFK」ことジェフ・ウイリアムス、藤川球児、久保田智之の活躍でリーグ優勝を勝ち取ったように、巨人もブルペンの力でリーグ優勝となるだろうか。中継ぎ投手の起用法に注目していきたい。

※成績は2018年4月4日終了時点

 

 

 

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。