【徹底分析】読売ジャイアンツ、やはり投手陣と打線ともに中の上

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【徹底分析】読売ジャイアンツ、やはり投手陣と打線ともに中の上 image

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昨季は、読売ジャイアンツの球団史上初の13連敗を喫し、クライマックス・シリーズ進出を初めて逃した。常勝を求められるのが巨人だが、中心選手が歳を重ねても若手起用に舵を切りにくい事情をどう乗り越えていくのか。

【投手陣】マイルズ・マイコラスの退団で強みは縮小

菅野智之とマイルズ・マイコラスという先発投手の柱が競争力の源泉だった。ともに180イニング以上マウンドに立ち、四球を極めて少なく抑えるなど投球のクオリティも高かった。セントラル・リーグのスターターのナンバー1、2といっていい働きといってよいだろう。

しかしマイコラスは今オフに退団した。188イニングを誰に託すのだろうか。FAで西武から加わった野上亮磨、グラウンド外でトラブルを起こし出場機会が限定された山口俊らが担うことになりそうだが、質の部分でマイコラスレベルを求めるのは厳しい。ここに田口麗斗、吉川光夫、大竹寛といったあたりを加えてローテーションを組むようだが、ベテランに偏った感は否めず上積みは期待しにくい。昨季のようなレベルの強みとはならないだろう。

ブルペンは昨季先発とは対照的に苦しんだが、澤村拓一に復活の兆しが見える。加えて上原浩治も10年ぶりに復帰し、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロとともに勝ちパターンを担うとみられる。これは昨季からの上積み要素といえる。

【攻撃】ゲレーロ加入は大きいが守備力でダメージ出る可能性も!?

打線で競争力をもたらすのはショートの坂本勇人でこれは変わらないだろう。サードのケーシー・マギーもこれに続く働きが期待できる。外野はウイークポイントでいずれも平均以下の打力だったが、獲得に成功したアレックス・ゲレーロを守らせるレフトは改善させることがはできそうだ。ただ昨季レフトを守った亀井善行や石川慎吾と比べて守備では劣るため、そのダメージの表れ方次第ではイメージほどのプラス効果を生まない可能性も。

出場機会を与えられそうな若手野手では岡本和真、吉川尚輝らが筆頭か。高橋由伸監督に腹を括らせるような活躍を早い段階で見せたい。

打線はゲレーロの加入、昨季はシーズン途中での合流となった陽岱鋼の打席数増といったところで昨季より多少の上積みがありそうだ。平均を少し上回る程度までは持っていけるだろう。

【チーム】3位確保から優勝争いへの参加が現実的なターゲットか

投手陣、打線、守備ともにリーグ平均の少し上といったレベルに収まりそうな気配はある。そうした成績から考えれば、3位から優勝争いへの参加をターゲットとするのが現実的なシーズンとなろうか。オフ早々の村田修一放出の決断には若手への切替に対するフロントの思いを見たが、ポジションを空け、チャレンジさせられる選手がいないことには実現は難しい。ドラフトから起用方針まで一貫した戦略を作り上げるべきフェーズにあるのかもしれない。

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