【徹底分析】東北楽天ゴールデンイーグルス、ポイントは打線の破壊力を高められるか

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【投手陣】非常に高かったクオリティは今季も強みに

昨季の先発3本柱、則本昂大、岸孝之、美馬学はシーズンを通してローテーションを守り170イニング以上を投げた。170イニング以上を投げた先発投手は12球団で8人のみと少なく、昨季の東北楽天ゴールデンイーグルスがいかに責任を果たせる先発投手を擁していたかが分かる。

先発陣が長いイニングを投げきれた要因としては、奪三振能力の高さがある。則本、岸、藤平尚真らが20%を上回るK%(対戦打者に占める奪三振の割合。パ・リーグ平均は18.7%)を記録していた。個の力に長けた投手が多くいる。3本柱は離脱などもなく比較的順調な調整を見せている。4番手以降も2年目の藤平、池田隆英などが成長を見せ、先発投手陣は昨季以上のレベルに達する可能性も。先発投手陣が大幅なレベルアップを果たしそうな球団は見当たらず、楽天がこのアドバンテージを維持する可能性は高い。

ブルペンは平均的なレベルだ。ただし、昨季活躍した森原康平を右肘クリーニング手術、久保裕也を右手血流低下で欠き、ロングリリーフなども務めた戸村健次も調子が上がっていない。釜田佳直がブルペンに回るとみられるが、現状では枚数に少し不安がある。なんとか折り合いをつけ、先発投手のクオリティを確実に勝利に結び付けたい。

【攻撃】外国人と茂木栄五郎に頼る状況

昨季の打線は、ゼラス・ウィーラー、カルロス・ペゲーロ、ジャフェット・アマダーの外国人トリオや茂木栄五郎がよく打ったが、それでも全体としてはリーグ平均レベルである。正直、長打力などで福岡ソフトバンクホークスや埼玉西武ライオンズに引き離されていた。

優勝争いに加わっていくには、新加入のオコエ・ディクソンも含めた外国人の昨季水準の活躍、茂木をショートとして起用しつつできるだけ多くの打席に立たせること、さらには三好匠、内田靖人、オコエ瑠偉ら若手の突き上げなどが必要だ。弱みとなっていた走塁の改善はキャンプでのテーマとなってきたが、打力維持というテーマとの両立もポイントになる。

【守備】投手陣の質の高さで表面化していなかったが、守備は小さくない弱み

外国人のパワーヒッター3人を並べたオーダーを組む以上やむを得ない面もある。ただし、オコエや田中和基といった複数の若手選手がレギュラー争いに加わっていることから、改善が見込めるかもしれない。その場合、楽天のディフェンスのアドバンテージはさらに膨らみ、大きな強みとなるだろう。