【徹底分析】北海道日本ハムファイターズ、若手中心のラインアップで挑む

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北海道日本ハムファイターズは一昨年、福岡ソフトバンクホークスとのデッドヒートを制して優勝を飾った。大きな期待を背負い戦った昨季だったが、投打の核・大谷翔平(現ロサンゼルス・エンゼルス)の故障の影響もあり、上位争いには食い込めず。後半戦は若手育成に転じた。

【チーム】中心選手が数多く退団。若手の成長に懸ける1年に

多くの退団者を出し、チームを一変させて挑むシーズンとなる。ポスティング移籍で大谷翔平がMLBエンゼルスへ。FAで増井浩俊と大野奨太もチームを去った。ブルペンを支えてきた谷元圭介も昨季途中にトレードで移籍し、先発のルイス・メンドーサ、抑えのクリス・マーティンと外国人投手2人も退団した。

これに対する補強は外国人選手に留まり、日本人選手については昨季の後半戦から見られた若手の抜擢で対処していくものとみられる。外野では松本剛、内野では横尾俊建、石井一成、太田賢吾、捕手では清水優心らの出場機会は昨季以上に伸びるはずで、恐ろしく若いラインナップとなりそうだ。こうした面々から中心選手を育てようというのが今季の日本ハムのプランだろう。

【攻撃】試される「大谷退団後」のための準備

かといって今季の戦いを捨てようとしているわけではもちろんない。近藤健介やブランドン・レアード、西川遥輝、大田泰示らは他球団の同ポジションの選手に対抗する力はある。不振から再起を期する中田翔もいる。近藤は成長著しく、コンディションさえ整えば他球団に差を作り出す大きな戦力になりうる。

新外国人のオズワルド・アルシアの適応がスムーズに進み、若手が一定の成長を果たすようなことがあれば、リーグ平均レベルに届く打線となるかもしれない。

大田の獲得、中田の残留交渉、可能性に懸けるに足る若手選手の計画的な獲得・育成など、「大谷退団後」を視野に入れ進めてきた球団の準備が試される。

【投手陣】先発投手陣が大きな弱み。救援への負荷増は必至

投手陣はかなり厳しい。昨季は先発投手の調子が上がらず、チーム最大の弱みとなっていた。今季は軸とならねばならない有原航平が右肩の炎症で出遅れ、先発ローテーションは加藤貴之、高梨裕稔、上沢直之らとニック・マルティネス、ブライアン・ロドリゲスら新外国人が回すとみられる。昨季二軍で高い奪三振能力を見せた19歳の左腕、堀瑞輝にも機会が回ってきそうだ。ただ、過去の成績に基づく予想をかなり上回る働きを見せる投手が複数名出てこなければ弱みは解消しないだろう。

先発が手薄であることから、救援にかかる負荷は高まるとみられる。こちらも増井とマーティンが抜けたことから、先発の弱みをカバーする余裕はない。投手陣は全般的に苦しい戦いを余儀なくされそうだ。

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