【3点解説】巨人の外野は「安心のベテラン」でシーズンを乗り切れるか?

Satoshi Katsuta

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今シーズンBクラスからの脱却を目指す読売ジャイアンツは、例年になく若手野手を抜擢してきた。岡本和真や吉川尚輝、大城卓三、田中俊太と多くの若手が一軍の舞台に立ちそれぞれが役割を果たしている。岡本に至ってはタイトルを狙える成績を残しているほどだ。しかし、現時点において外野陣では若手が出てきていない。

★ポイント1:若手競争枠だったセンター

今春のキャンプで高橋由伸監督はライトで長野久義、陽岱鋼を競わせ、センターを若手の競争枠として開放した。重信慎之介、立岡宗一郎にルーキーの若林晃弘らがオープン戦からしのぎを削る。しかし、レギュラーを獲得する若手選手は現れず、開幕スタメンのセンターは陽岱鋼となった。

ところが、開幕早々に陽が骨折により離脱してしまい暗雲立ちこめた。その結果、一時的に立岡が守ることもあったが、結果を残すことができず、すぐさま長野がセンターを守ることとなった。立岡はレギュラー獲得のまたとないチャンスを生かし切れなかったのだ。

その後も内野では岡本和真、吉川尚輝、田中俊太、捕手では大城卓三ら若手が台頭してきたものの、現時点では外野において若手の突き上げは現時点で起こっていない。

★ポイント2:ベテラン・亀井善行の存在

今シーズン、ベテランの亀井善行が絶好調だ。開幕からおよそ1週間後の4月5日に一軍登録されるとライトに入り、レギュラーとして躍動している。ここまで49試合に出場し、打率.314、5本塁打、25打点と打率ランキング8位につけるなど、かつてないほどの滑り出しだ。

打順も1番・2番・5番・6番・7番とさまざまな役割で器用されており、その器用さ、勝負強さに対し高橋監督の信頼度がうかがいしれる。

その亀井は今シーズン36歳となる14年目のベテランだが、故障が多く規定打席到達は2009年の1度だけ。9年ぶりの規定到達へ好調維持、そして故障なくシーズンを過ごすことが鍵になる。頼れるベテランの重要性を改めて分からせてくれたとも言えるだろう。

★ポイント3:バックアップがいる安心感

改めて巨人の外野陣を見渡すと、レフトにアレックス・ゲレーロ、センターに陽、ライトに亀井そしてバックアップ的な存在として長野がいる。若手の突き上げは起こっていないものの、3枠を4人で回すことも可能な布陣だ。チームを預かる高橋監督にとってベテラン選手が多い編成上、バックアップがいるのは非常に心強い。故障者がでても未知数な選手を起用する不安がなく「ある程度」の計算はできるからだ。

それは、セントラル・リーグ首位の広島東洋カープを見ていてもよく分かる。広島は新井貴浩、鈴木誠也、丸佳浩と主軸に故障が発生したが、野間峻祥、松山竜平といった選手でその穴を埋めてきた。

もちろん、レギュラー選手に比べれば劣る部分があるのはたしかだが、それはどのチームにもあてはまるだろう。しかし、不測の事態に計算できる控え選手がいるのといないのとでは大きく違う。

巨人も欲を言えば若手と呼ばれる選手が台頭することが望ましい。しかし、岡本や吉川尚、田中俊が出てきてる今、外野にまで求めるのは贅沢なのかもしれない。外野は計算できるベテラン達4人で3枠を埋め、これからのシーズンを乗り切っていくのだろうか。

※数字は2018年6月11日終了時点

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Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。