初の規定打席なるか? 好調なロッテの主軸選手達

Satoshi Katsuta

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昨シーズン、最下位に沈んだ千葉ロッテマリーンズ。井口資仁新監督を迎え巻き返しを狙っている。そのロッテは4月14日時点で7勝5敗でパシフィック・リーグ2位と好調だ。その要因となっているのが好調な打撃陣だ。

◎リードオフマン・荻野貴司が絶好調!!

開幕から10試合消化時点で井口監督は打順をほぼ固定している。1番・荻野貴司から6番・菅野剛士までは不動だが、下位打線を日ごとに試行錯誤している。

なかでも好調なのは1番の荻野貴司だ。故障が多く年間を通じて試合に出場したことはないが、守備・走塁は一級品。今シーズンはそれに加え打率.349(43打数15安打)とリードオフマンの役割を十二分に果たしている。また、パ・リーグトップの5盗塁を決めており、相手チームとしては厄介な存在だろう。荻野はルーキーイヤーとなった2010年に、春先から46試合で打率.326、25盗塁を決める活躍を見せた。しかし、故障で離脱するとシーズン中の復帰はできず、悔しい思いをしている。今シーズンこそこの成績を維持してシーズンオフを迎えたいところだ。

3番の中村奨吾も順調に来ている。昨シーズンまでは三塁、遊撃と複数のポジションを守っていたが、今春から二塁に固定され心機一転となった。その影響なのか打撃面でよい兆しが出ており、打率.317(41打数13安打)と好調をキープ。また、荻野と同じく5盗塁をマークしており、打って走れるクリーンナップを体現している。ミスターロッテこと有藤通世氏らが背負った背番号「8」に恥じない成績を残したい。

◎「アジャ」こと井上晴哉も4番の貫禄が増す!

4番に座る「アジャ」こと井上晴哉も結果を残している。身長180センチと体重114キロの体から溢れるパワーが売りの井上は、1年目から開幕4番を任されるなど期待を背負っていた。しかし、キャリア最高でも36試合の出場にとどまっており、年間を通じた活躍を見せることはできていない。開幕からここまでは打率.349(43打数15安打)、1本塁打と本塁打こそ少ないものの高打率をマークしている。この調子を維持して不動の4番となりたいところだ。

その他で固定されている選手を見ると2番・藤岡裕大(打率.237)、6番・菅野剛士(打率.200)のルーキーコンビは好調な先輩達に続きたいところ。また、5番の鈴木大地は打率.257だが、出塁率.357と井上(出塁率.341)より高い。打てなくても四球を選びチームに貢献している。

ロッテ打線の中で特に好調な荻野、中村、井上の3人は、これまでのキャリアで規定打席に到達したことがない。裏を返すと年間を通じて活躍したことがない、ということになる。長いシーズンの中で故障や不調と向き合い、好成績のままシーズンを終えることができるだろうか。揃って好調を維持しながら規定打席に到達となれば、ロッテの順位は最下位から浮上していることだろう。井口新監督初めてのシーズンで好成績を残せるかは、主軸の彼らに懸かっている。

※数字は2018年4月10日終了時点 

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。