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阪神タイガースにおいて、在籍9年は外国人選手として球団史上最長だ。2016年シーズンオフに締結した2年契約が、今シーズンで満了となる。しかし、すでに残留の交渉は行っており、本人も残留を宣言した。
細かい条件はオフになってからとなるが、事実上の契約延長といえるだろう。FA権を取得したことで来シーズンは日本人選手扱いとなり、他球団にとってはさらなる脅威となりそうだ。さて、このメッセンジャーのようにFA権利を取得した外国人選手は、これまでに誰がいたのだろうか。
◎第1号はオリエンタルエクスプレスこと郭泰源
外国人選手において初めて国内FA権を獲得したのは、西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)の郭泰源だった。「オリエンタルエクスプレス」の異名を取り、先発・中継ぎとして活躍。6度の2桁勝利を達成するなど、1980年代後半から90年代にかけての黄金時代を支えたひとりだ。しかし、晩年は故障もあり96年オフを取得したが、その後の勝ち星はなく、翌1997年に現役を引退している。
郭に次いで取得したのは、近鉄バファローズなどで活躍したタフィ・ローズだった。1996年に近鉄へ入団したローズは、2003年までに3度の本塁打王を獲得するなど、いてまえ打線の中核としてチームを引っ張っていた。2004年に読売ジャイアンツに移籍すると、そのシーズン中にFA権利を取得している。
◎所属1球団で取得はメッセンジャーがセ界初
その他には、野手で見ると現横浜DeNAベイスターズ監督のアレックス・ラミレス、西武などで活躍したアレックス・カブレラ、6度の移籍を行ったホセ・フェルナンデスらの強打者が権利を取得している。
投手では中継ぎとして複数球団でプレーしたブライアン・シコースキー、西武などで活躍した許銘傑、そして昨シーズン終了後に千葉ロッテマリーンズのジェイソン・スタンリッジが同権利を取得し、日本人扱いとなっている。しかし、スタンリッジは権利を取得したものの、現時点でNPB球団との契約はない。
各選手ともに移籍を経て日本でのプレー年数を増やしてきた。同一球団でプレーし続け同権利を取得したのは郭、許(取得後にオリックス・バファローズへ移籍)のふたり。メッセンジャーは3人目となり、セントラル・リーグ所属の選手としては初めてだ。
また、日本人扱いとなってから好成績を残したと言えるのは、ラミレスただひとり。30歳前後で来日することが多い外国人選手は、権利取得時の年齢が日本人選手よりも高く、ピークが過ぎていることがひとつの理由だろう。
メッセンジャーも来シーズン中に38歳となる。充分、ベテランといえる年齢だ。そのなかで、どのような成績を残してくれるのだろうか。日本人選手扱いとなるメッセンジャーの来シーズンに注目していきたい。
【外国人で国内FA権を取得した選手】
※チーム名は取得時
郭泰源(西武/1996年)
タフィ・ローズ(巨人/2004年)
アレックス・ラミレス(巨人/2008年)
アレックス・カブレラ(オリックス/2009年)
ブライアン・シコースキー(西武/2010年)
許銘傑(西武/2011年)
ホセ・フェルナンデス(西武/2011年)
ジェイソン・スタンリッジ(ロッテ/2017年)
ランディ・メッセンジャー(阪神/2018年)