■オーストラリアでの状況について
――本日の練習を終えた感想を教えていただけますか?
(ブリスベン・ブレッツも)試合前だったので(出場予定の)メンバー中心の練習だったんですけど、FIBAのWindow5(のトレーニングキャンプ参加のために日本)に行く前日の練習だったので、もうちょい色々やりたかったんですけど、何もできなかったので、また帰ってきてからやりたいなと思います。
――練習後半の1on1では、元NBA選手のラマー・パターソン、現オーストラリア代表のキャメロン・グリドンに勝利していましたね。
まあ、1on1は自信を持ってといいますか、それを持ち味に、それを認められて(オーストラリアに)来たと思うので、そこは負けたくないじゃないですけど、ある程度自身はあるので。彼らが疲れていたということもあるかもしれないですけど、そこは良かったんじゃないかなと思います。
――ブリスベン・ブレッツとオーストラリア代表でヘッドコーチを務める、アンドレ・レマニスヘッドコーチも喜んでいました。アピールできましたね。
はい(笑)。そこはアンドレも分かっていると思うので、それ以外のところでアピールしなければいけないと思うんですけど。まあまあ最低限(アピール)できたんじゃないですか。
――海外挑戦前に、NBLとBリーグの違いとして、サイズ面やフィジカル面のお話をされていましたが、実際にNBLでプレイされてみてどのように感じていらっしゃいますか?
もちろん以前から予想していた高さとフィジカルだったり、スピードだったりは、改めて違うなというのは感じますし、ドライブで抜いたあとのヘルプだったりっていうのも、なかなか日本では味わえない厳しさもあります。もちろんその中でも一人一人のスキルが高いっていうのも思いますね。本当に全員が全員、シュートが入るじゃないですけど、やっぱりそこらへんもBリーグとは違う面が見れたのかなとは思います。
――元NBA選手や、各国の代表選手も所属するチームメイトとの練習や競争をどのように感じていらっしゃいますか?
一つ一つのレベルが高いですし、各国代表選手、過去にオリンピック経験者だったり、代表経験者が、本当に全員が全員なので、練習の質も高いですし、一人一人の意識も本当に高いですし、誰一人練習中からサボる選手がいないので、練習中から日々いい競争でやれていると思います。練習前と、練習中では、みんなガラッとスイッチが入るので、練習中は喧嘩も当たり前というか、バチバチやりあっているので、そこらへんは見習わないといけないと思っています。
――チームからシューティングガードだけでなく、ポイントガードとしてのプレイも求められていることを、どのように感じていらっしゃいますか?
試合に出るためにはそれをやらなければいけないと言われているんですけど、なかなか難しいというか、日本でもそんなに声を出して指示を出してというのは、あまりやってこなかったので。
日本でポイントガードをやっているときは、好き放題ではないですけど、まず自分が攻める中でやっていたんですけど、こっちでは、もちろんそれもやってもいいと思うんですけど、指示を英語でやらないといけないので、ちょっとその壁がデカすぎるじゃないですけど、やんないといけないとは思っています。
――NBLで特に印象に残っている選手、チーム、都市があれば教えていただけますか?
今、上位にいるパース(ワイルドキャッツ)は本当に素晴らしいチームだと思いますし、去年の(シーズン)MVPのブライス・コットンは、ディフェンス面をのぞいて、オフェンス面に関しては一番ボールを持たせたら危険な選手ですし、実際に僕らもブザービートで負けた試合もありました(11月9日の対戦で、同点の状況から試合終了間際にシュートを決められ、そのままタイムアップとなった)。
その試合では、(ワイルドキャッツは)スタメンの選手が結構怪我をしていたにも関わらず、他のどの選手が出て来ても、変わらずチームがやりたいことを徹底してやっていたので、本当に素晴らしいチームだなというのも感じました。あんまりまだ多くの都市には行っていないですけど、パースは本当にキレイな街というか、落ち着いている雰囲気もありますし、移動は本当に大変ですけど、行きに5時間とかかかるので、移動がなければもう一回パースに行きたいなとは思います。
――オーストラリアに来てから、ご自身で成長を感じている点を教えていただけますか?
それはあまり分からないですね自分でも。どこが成長したのか。海外で生活できているっていうのは成長している一つになるかもしれないですけど。バスケット面では、まだちょっと分かんないですね。
――渡邊雄太選手のNBAデビューを知ったときの気持ちを教えていただけますか?
本当に日本人として誇らしいことをやってくれたし、今後日本のバスケットボールが発展する第一歩を踏み込んでくれたと思います。彼もドンドンこれから成長していくでしょうし、日本代表でまたプレイする機会があった時に、お互い成長していられるようにという思いにはなりましたね。自分はまだ試合に出れてない難しい状況ですけど、頑張ろうとは思いました(現地12月2日時点では、比江島慎はNBLで2試合、渡邊雄太はNBAで2試合に出場)。
――日本代表として海外強豪チームとの対戦が、海外挑戦を意識するきっかけの1つとなったと以前にお話いただきましたが、特に大きなきっかけとなった大会や試合があれば教えていただけますか?
ある程度アジアでは通用するという自信がついていたんですけど、(2016年7月に行われた)リオデジャネイロオリンピックの世界最終予選で、ラトビア(48-88で敗戦)とチェコ(71-87で敗戦)とやった時に何もできなかったっていうか、このままじゃいけないなとそこで感じて。いつか海外でプレイできるチャンスがあればしたいなっというのはそこらへんからずっと思っていたので。それで(FIBAバスケットボールワールドカップアジア地区1次予選で、6月29日に)オーストラリアとやる機会があったり、東京オリンピックが決まったり、そういったものも重なって、自分の目標じゃないですけど、そこに自分のピークをもっていきたいというのがあったので、一回経験しておくこともありかなというのを感じたんで(オーストラリアに)来ました。
――ご自身で、「比江島慎」さん、とはどんな人間だと思いますか?
どんな人間ですかね。基本そうとうネガティブなんで。常に不安を感じているじゃないですけど、常に自信を持ってやっていないと何事もできないんで、こっちでやっても基本ずっとネガティブになってしまうので、それが良くないんですけど。
まあ、こっちに来て性格変えるじゃないですけど、やっていかないと何も変わらないと思うので。ただ性格の根本を変えるのは相当難しいと思うんですけど。でも、まあやれる時はやれるっていう自信は持っているので、そういったところを出していければ、こっちでもやっていけんじゃないかなと思います。
■日本代表について
――当初の予定よりも早く日本代表のトレーニングキャンプに参加することになった経緯を教えていただけますか?
第一に、一敗もできない状況が日本代表にはある訳で、もしかしたら八村塁と渡邊雄太が参加できないっていう情報も入っていますし。
当初の予定では(ブリスベン・ブレッツで)あと2試合やって(日本に)帰る予定だったんですけど、その前に帰らせてもらえるっていうことになって。早く合流した方が日本代表のためにもなるし、自分のためにもなるし。八村塁と渡邊雄太がいないっていったらバスケットボールスタイルもガラッと変わるんで。そこも連携を高めておかなきゃいけないって思いがあったので早く帰ることにしました。
――ブリスベン・ブレッツのチームメイトやコーチ陣が、日本代表に合流して頑張ってこいと、笑顔と拍手で見送ってくれましたね。
基本みんな優しいので、そこは本当に応援してくれていると思いますし、自分もチームが許してくれたことに感謝して。もちろん、チームを応援しながら、しっかり代表で練習に取り組みたいなと思っています。
――日本代表のトレーニングキャンプ参加への意気込みをお願いします。
本当に負けられない状況がずっと続いてますけど、こっち(オーストラリア)でやってきた、ちょっとは成長した姿を見せたいとは思っています。本当に代表を、日の丸を背負う戦いなので、しっかりブレッツから代表に気持ちを切り替えて、日本のために戦いたいと思っています。また難しい試合にはなるとは思うんですけど、しっかりと自分の持ち味を出して日本に貢献したいと思います。
バスケットボール男子日本代表は、11月30日に富山市総合体育館にて行われたFIBA バスケットボールワールドカップ2019アジア地区2次予選 Window5のカタール戦に85-47で見事に勝利した。本日、12月3日19時より同会場にて行われるカザフスタン戦に勝利することで、日本代表はFIBAバスケットボールワールドカップ2019出場圏内のグループ3位となる。バスケットボールに人生を賭けた男、比江島慎の戦いから今こそ目が離せない。
試合の模様は、本日12月3日19時よりDAZNにてLIVE配信される。
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