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錦織圭は長い低迷の後、世界テニスのトップに返り咲く勢いを見せ、モンテカルロのATPワールドツアー・マスターズ1000で好調ぶりを見せつけた。錦織の次の数週間はどうだろうか。
最後には錦織圭も力及ばず、ナダル旋風に巻きこまれて敗退したが、モンテカルロでのトーナメントは大きな成果があった。このツアーで錦織は素晴らしい結果を出し、まさかと思われるような力を発揮した。
錦織が帰ってきた。しかも一段と強くなって! モナコでは、28歳の錦織は敏捷で瞬発力があり、アイディアに富み、トップコンディションにあって、世界の強豪を次々と蹴落とした。トーマス・ベルディハ、マリン・チリッチ、アレクサンダー・ズベレフといったテニス界のビッグネームを一週間のうちに破ったのだ。
錦織は、モンテカルロで優勝歴11回を誇るナダルに3-6,2-6で敗れた後、「この一週間で大きな自信を取り戻せた。いいテニスができて、ほぼベストコンディションに戻れたと思う」と語った。
決勝戦の日曜日にはそれまでの疲れが出たが、全米オープン決勝戦に進出したこともある錦織は正直にそれを認めて、こう語った。
「うまく受け入れることができた。体もそうだが、特に脚が重くて、疲れが出た。3日間で3回の3セット試合はきつい。体に負担が大きかった」
錦織圭は満足した様子
好感が持て、いつも注目を集める錦織はモナコのコートに登場すると、最盛期と同じように観客を魅了した。かつてトップテン入りしていた錦織は、3カ月前に手首の手術をしたばかりだが、チャレンジャー大会に登場後、ATPツアーのトップクラスに再び上り詰めた。とはいえ、まだ手首が完治したわけではない。「手首は、毎週チェックしてもらっている。まだ100%治ってはいない。毎日、気を遣っている」と錦織は述べた。
モナコでの厳しい一週間を大きな怪我も故障もなく終えたことは、ケガに悩まされ続けるこの日本のスーパースターにとってはよい兆候であり、今後に希望をいだかせた。現状は「とても嬉しく、大いに満足している」とのことだ。
バルセロナでは後退
これからの数週間で28歳の錦織は、ここのところの好調が偶然でなかったことを見せつけて、今後のトーナメントの決勝でナダルにリベンジできるかもしれない。しかしバルセロナでは、またもやリベンジは不発に終わった。錦織が初戦ギリュルモ・ガルシア=ロペスとの対戦で棄権せざるをえなかったからだ。錦織は「遅いコートは手首によくない」と説明し、「ボールにもっと強いスピンをかけなければならないが、それは今のところ難しい」と言う。
しかし、全仏オープンには間に合うだろうし、パリのクレーコートは世界中のどこよりも速い。錦織の繊細なフィジカルにとって、これはプラスだ。マドリードのマスターズ、あるいは遅くともパリでの対決で、錦織の将来が見えてくるだろう。かつての強さを取り戻せるだろうか。それもありうる。
原文:Kei Nishikori ist wieder da - und bald zurück zu alter Stärke?
翻訳:ドイツ語学院ハイデルベルク