全米オープン、フィル・ミケルソンの愚行はピン位置も要因だった?

Alec Brzezinski

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2018年全米オープンは、多くの議論を呼びながらも、日曜に終了した。

ブルックス・ケプカが2年連続優勝し、全米オープンを連覇した7人目の選手になった。しかし、大会結果とは関係ないところで、あまりに問題だらけの大会になってしまった。 

過去2年にわたり、USGA(全米ゴルフ協会)はコースの選定とセッティングに独自のアプローチを採用してきた。全米オープンとは厳しいフェアウエイ、長いラフ、そして狭く難易度の高いグリーンに、選手たちが挑むゴルフにおける最高レベルの大会であると認識されている。 

しかしながら、USGAは木々や大きく幅広いフェアウェーを持たないリンクスの模倣のような会場を選ぶなど、近年迷走を続けてきた。今週のシネコック・ヒルズでは議論が噴出したのだ。土曜にフィルミケルソンが、パー4の13番のホールでピンの場所に苛立ち、ホールと反対方向に転がるボールを打ったのだ。ボールが下っていくこと恐れたミケルソンは2打罰を受け、コメントを発表した。

「敬意を欠いた行為をしたかったわけではない」ミケルソンは土曜に語った。「2打罰が科されることはわかっていた。同じ場所で行ったり来たりしたくないと思っていただけだ。2打罰を科されても次に進みたかった。ルールに対する自分の理解だ。これまで何度もそうしたいと思っていたことがあった。それをついに実行しただけだ」 

多くの人々はミケルソンが敬意を欠いた行動により失格になることを望んでいた。妻のエイミーは彼が最終ラウンドの前に棄権しようとしていたと口にした、と報じている。 

しかし、過酷な第3ラウンドでピンの位置にうんざりしていたのはミケルソンだけではなかった。ザック・ジョンソンはUSGAに対し「コースを見失った」と申し立てしており、ヘンリック・ステンソンとダスティン・ジョンソンは、少し不公平なものだったとクレームしている。 

「少しばかり行き過ぎていた」ステンソンは土曜、コースについてこう述べた。「他ではどういう意見が出ているかは分からないけれど」 

「最初は少し余裕があった。けれど午後、グリーンが乾燥したときのピンの位置だ。そもそも、グリーンが完全に平らになっていなかったと言いたいね。けれど午後になったら、表面が固くなって乾燥してきて、ホールの周りの芝みたいだった。下に転がっていくパットのいくつかが、やっとホールに届くだけだった。3、4、5、フィートの位置からも3打か4打と重ねてしまう。だから、細心の注意を払って、良いパットだけを打つ必要があった」 

USGAは後半のピン位置について公式に謝罪を行った。そして、最終ラウンドに向け変更が必要であることを認める声明も発表した。

「二つのゴルフコースについて、確かに、良いショットがそうであるとみなされなかっただけでなく、罰せられたことを認めます。」USGAのCEO兼コースの責任者であるマイク・デービスは土曜にこう述べた。「とても厳しいコースであり、今日の午後は過酷すぎるものだった」 

最終ラウンドでは、選手たちは違うコースをプレーしているかのように見えた。トミー・フリートウッドは全米オープン史上で6人目となる63打を記録し、2位に浮上した。リッキーファウラーはパーを切り、前日の14オーバー84打から、5アンダーの65打へとスコアを上げた。 

「プレーを楽しめるゴルフコースだ」20位タイで大会を終えたファウラーは語った。「ピンの場所がだいぶ安全な位置になったのは明らかだね。今日のピンの位置なら、グリーンでは安定して、早く回転するだろう。僕らはどれだけ乾燥しているか確認している。昨日より今朝の方がプレーしやすいのは確かだったよ」 

「だから楽しめたよ。面白かった。フィルと回れて良かったよ。僕らはもう失うものはなかったからね。最初の2日間のスィングが戻ったのが良かった。昨日はミスからスコアが悪化してしまった。プレーしてきた全ての大会の中で一番過酷なコースだった」 

マスターズ王者のパトリック・リードはグランドスラムへの望みをつなぎつつ上位選手とともに日曜のラウンドをプレーしていたが、4位に終わった。彼は今週このコースで問題はなかったようだ。 

「(日曜は)楽にプレーができた」リードは最終ラウンドを終えこう語った。「期待していたよ。特に最初はね。グリーンに水を撒いていただろう。僕はテレビでそれを見ることができて、グリーンがプレーしやすくなるとわかった。だから早い時点から強気に攻めなければと、皆が分かっていたはずだ。自分も攻めることはできたけれど、終わりが近づくにしたがって、あまりにミスが多くなってしまった」 

全米プロゴルフ選手権は、いつも大会の存在意義が危機にさらされてきた。しかし「シーズン最後のメジャー大会」として確立させてきたのだ。全米オープンは国民的大会であり続けており、ツアーで最も歴史のある大会として開催されていくだろう。けれど、今現在、良くない状況に陥っている。USGAは早く解決する必要があるだろう。 

原文:U.S. Open 2018: USGA still struggling to rediscover identity
翻訳:Ayako Hayashi

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