男子バスケ日本代表 渡邊雄太、予選敗退に悔し涙「キャプテンとして力不足」

Sporting News Japan Staff

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8月1日、男子バスケットボール日本代表の東京オリンピックの戦いが終わった。グループフェーズ(予選C組)の最終戦となったアルゼンチン代表との試合に77-97と20点差で敗れた日本は、3連敗で予選敗退となり、決勝フェーズ(ベスト8)進出を逃した。

チームの共同キャプテンを務めた渡邊雄太(NBA トロント・ラプターズ)は、試合後にミックスゾーンで悔し涙をにじませながらメディアからの質疑に応じた。一問一答(抜粋)は以下の通り。

「この2年間やってきたことだけでは足りなかった」

――勝機はあったと思うが何があったのか?

前回のワールドカップより成長できていたと思います。でも、スペイン、スロベニア、アルゼンチン、どこと対戦しても、相手は流れを持っていくタイミングでしっかりと流れを掴んで、そのまま試合を決定づけたっていう3試合だったと思う。自分たちは行けそうなところでリバウンドが取れなかったり、ディフェンスで1本止められなかったり、まだまだ勝ち切るための力っていうのは、本当の意味でつけれていなかったんだなと、この3試合ですごく感じました。

――世界との差は2年前のワールドカップと比べて縮まっている?

縮まってはいるとは思う。縮めるためだけでなく、勝つためにこの2年間、ひとりひとり努力をしてきたと思うんですけど、ほかの国を見てもどのチームもやっていることで、そういう相手に勝つには、この2年間やってきたことだけでは足りなかったんだなと感じました。

――成長を感じた部分は?

戦えている時間というのは間違いなくあったので、2年前のワールドカップより間違いなく、フィジカルの部分も強くなったというか、嫌がらなくなったと思いますし、そこは成長だと思います。ただやっぱり、フィジカルは負けている分、運動量だとかそういう部分で勝っていかなければいけないんですけど、今日も走り負けていた時間帯もいっぱいありました。アルゼンチンだとかああいう強い国相手に、自分たちが絶対に勝たなければいけない部分で負けると、今日みたいな展開になってしまうので、そこは自分も含めてまだまだ足りなかったと思います。

――ワールドカップでは自分たちの戦いぶりを恥と言っていた。今日の試合直後に去来した思いは?

間違いなくみんな全力は出し切ったと思うので、今回に関しては3連敗して悔しいという気持ちしかないんですけど、前のワールドカップみたいに恥だとは僕は思っていないです。今回、僕が合流した期間は短かったんですけど、みんなかなり…(涙で15秒ほど沈黙)すみません…。練習から、僕が入った初日から、雰囲気は2年前と比べて全然違うなというのは…(再び10秒ほど沈黙)…僕が入った日から感じていたんで、みんなそれだけ、このオリンピックに強い思いをもって臨めていたと思います。僕自身もプレイ面でまだまだ成長しないといけない部分はあるんですけど、間違いなく、僕も含めて全員、100%の持っている力は出せたんじゃないかと思います。(その点では)悔いはないです。

渡邊雄太 Yuta Watanabe Japan Basketball

――試合終了後、下を向いていた。どんな思いが頭に?

もちろん、この3試合全部勝つつもりでオリンピックに臨んだんで、チームを勝たせれなかったという部分で、まだまだキャプテンとして力不足だなと感じましたし、自分自身、もっとできたなという部分もあるので、悔しいという気持ちでいっぱいでした。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。