豪州、NZも北京五輪を外交的ボイコットへ

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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12月8日、米国に続き、オーストラリアも北京オリンピックを外交的ボイコットすると発表した。隣国ニュージーランドも政府関係者を派遣しないことを表明していた。

日本時間7日未明、米国政府は中国によるウイグルやチベットでの人権弾圧行為を理由に2022年2月開催の北京冬季五輪を外交的ボイコットすると発表。代表選手団は派遣するものの、式典などに政府関係者を派遣しない形のボイコットとなる。

米国は同盟国に対し、各自の判断に委ねるとしていたが、オーストラリアのスコット・モリソン首相は8日、北京五輪に政府関係者を派遣しない考えを明らかにした。理由は米国同様、中国による人権弾圧行為とした。

前日7日には、先行する形でニュージーランドのグラント・ロバートソン同国副首相が北京五輪に閣僚級の代表を送らないと述べており、オセアニア地区で歩調を合わせることになった。英国やカナダはまだ正式な発表はしていないものの、かねてから米国の外交的ボイコットを支持しており、国内での調整をつけてから正式発表になる見込みだ。

一方、インドは「政治とは別」としていかなるボイコットにも参加しない立場を強調。また、ロシアはプーチン大統領の側近であるドミトリー・ペスコフ報道官が「五輪にいかなる政治も持ち込むべきではない」として米国の動きを批判した。

米国の同盟国である日本は、7日時点で岸田文雄総理が「国益を鑑みて自身で判断する」として明言は避けており、立場を保留している。

米側に対抗措置を示唆していた中国側は、2028年のロス五輪を外交的ボイコットする意向を示したと報道された。外交的ボイコットの輪が拡大した場合、女子プロテニス選手・彭帥さんの安否問題などから、五輪代表選手にも影響がでないかが憂慮されている。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。