A・ジョシュアのプロモーターが東京五輪ボクシング女子ミドル級王者に接触も本人は3年後の意向?

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東京オリンピックが幕を下ろし、選手たちもそれぞれの母国や活動拠点へと戻ったが、英国では女子ボクシングミドル級王者ローレン・プライスに、早速プロ転向の誘いがあったようだ。

東京五輪ボクシング女子最重量級のミドル級(69~75キロ)の金メダリストであるローレン・プライスは、母国英国に帰国すると地元ウェールズで熱烈な歓迎を受けたが、新たなチャレンジに関わるアプローチもあったようだ。英国国営メディアの『BBC』によると、ボクシングプロモーターのマッチルーム社の代表エディー・ハーン氏との間でプロ転向について接触があったという。

マッチルーム社のボクシング部門といえば、WBAスーパー・WBO・IBF世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュアを筆頭に英国のみならず、カネロ・アルバレス、ゲンナジー・ゴロフキンら世界の有力プロボクサーと契約・提携する世界的なプローモート会社だ。女子ボクシングの世界王者も多数在籍する。プライスは「多くの人からメッセージを貰いました。大物もいたけど、その中にエディー・ハーンもいたわ」と話した。

ただ、当のプライス自身の考えは、2024年パリ五輪での2連覇達成に重きがあるという。現在27歳のプライスは、「私はまだ若く、パリはたった3年しか離れていない」として、少なくとも現時点でプロになるつもりがないことを示唆したようだ。2018年に制したコモンウェルスゲームズ、2019年に制したヨーロッパ選手権と世界選手権、それぞれの連覇も念頭にあるという。その集大成がパリ五輪での2連覇ということかもしれない。
ハーン氏としては、現在27歳のプライスがボクサーとして旬であるうちに収益を最大化できるタイミングはパリ五輪より前だと認識しており、直接口説き落とすべく接触を図ろうとしているようだが、プライスはなびくつもりはないようだ。

「(ハーン氏のアプローチは)私の選択肢を広げたけれど、今のところ私は少し休憩してこの瞬間を楽しむつもり」とにべもない。また、プライスは「ニコラ・アダムズとケイティ・テイラーの例があるでしょ」とも話した。

2012年ロンドン五輪で金、リオ五輪で金を獲得したニコラ・アダムズ(英国)は、34歳でプロデビューし、WBO世界女子フライ級王者になった。マッチルーム所属のケイティ・テイラー(アイルランド)はロンドン五輪、リオ五輪連覇後、30歳の時にデビューすると、ライト級で世界主要4団体統一王者となり、WBO女子世界スーパーライト級タイトル戦も制して、2階級制覇を果たした。両者をロールモデルにすれば2連覇後の30歳デビューも遅くはない、というのがプライスの青写真だ。

さらにまだボクシング界での男女の報酬額に違いがあるのことも理由のようだ。世界的にも注目度が上がっている女子ボクシングの報酬額の上昇を待つためにも、3年後がベストということだろう。敏腕プロモーターのハーン氏でもプライスを口説き落とすには一筋縄ではいかないかもしれない。

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