羽生結弦が記者会見…カーリング女子日本は中国に完勝:北京五輪第11日目

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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男子フリー後初の記者会見をひらいた羽生結弦

現地時間2月13日、北京冬季オリンピック第11日目、カーリング女子は引き続き1次リーグが行われ、日本代表"ロコ・ソラーレ"が地元中国に10−2で完勝し、4連勝をあげた。また、フィギュアスケート男子の羽生結弦が記者会見をひらき、報道陣の質問にこたえた。

カーリング日本女子は中国に完勝で夜の韓国戦へ

前日12日はオフとなった日本はストーンの研磨も行い、リフレッシュした形で中国と対戦した。第3エンドでの藤澤五月のスーパーショットで3点獲得すると、その後も中国を寄せ付けず、第8エンドで事実上の勝負を決めて10−2にすると、コンシード(敗北宣言)を受けて完勝した。

不調にあえいでいたセカンドの鈴木夕湖は、12日の練習で問題点を修正できたと話し、「さっちゃん(藤澤五月)とJDリンド(コーチ)に『投げ(ショット)は大丈夫』と言ってもらって、自分を信じて投げることができた」と明かした。

フォース(スキップ)の藤澤は「みんながいいショットを決めてくれて、割と楽なショットを投げさせてもらっていたので、すごく今日は精神的にも楽にできたかな」と笑った。

夜にはライバルである韓国と対戦することについては、アジア勢同士の対戦を楽しみにしながらも、「夜は違ったアイス(フィールドの状態)になると思うので、まずはアイスに集中して、ショットを決めることにも全員で集中したい」と気を引き締めた。


羽生結弦が記者会見「最高のアクセルができた」

また、夕方にはフィギュアスケート男子4位の羽生結弦が、多数の取材申し込みに対応するため記者会見をひらいた。冒頭で金メダルのネーサン・チェン(米国)を労い、会場リンクの設営スタッフたちには「気持ちのいいリンクでした」と感謝した。

右足の状態については医師から10日は安静を言い渡されているものの、ショートプログラム本番当日、許容量以上の痛み止めを打って出場したという。"4A"(4回転半ジャンプ=クワッドアクセル)については、多くの人から協力を受け取り組んだことを明かし、最終的なフォームは「9歳の羽生結弦が教えてくれた」とし、9歳当時にチャレンジしたときのフォームにヒントがあったことも話し、現時点で「最高のアクセルができた」と振り返った。

中国メディアからは今回の五輪が最後になるのかという質問が飛んだが、「ちょっとわかんないです。正直、次どこで五輪があるのか」と答え、明言はしなかった。

羽生はこの会見の前に、出演が予定されるエキシビション(20日)に向けた練習に参加。他国の選手と記念撮影するなどリラックスした表情だった。


ドーピング判定のワリエワ、CASが出場許可

フィギュアスケート団体で金メダルを獲得したカミラ・ワリエワのドーピング陽性発覚による出場可否について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は「出場可能」という判断をくだした。

12月の検体から陽性結果が出たため、本来であれば出場不可となるが、CASはワリエワがまだ15歳であり、12月の検査結果通知が遅れたことは本人の責任ではないとして、女子シングル(SPは15日)出場に関してだけ認めた。

CASもドーピング陽性そのものを不問にはせず、女子シングルでワリエワが3位以内に入賞した場合、表彰式・授与式は行わないとした。だが、事実上ドーピングを容認したも同然とあって、長年ドーピング撲滅を力を入れていた国際オリンピック委員会や関連する反ドーピング機関にとっては冷や水をかけるような裁定になる。

ロシア自体が組織的ドーピングで国として五輪に出場できないなかでの騒動とあって、五輪委員会内からロシア追放の声もあがるなど、火種を残す格好となった。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。