ジャンプLH小林陵が銀、Sスケート500mで森重が銅、カーリング女子日本は1日2連勝:北京五輪第9日目

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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ジャンプLHの小林陵侑が銀メダル、Sスケート男子500mの森重航が銅メダル、カーリング女子日本は1日2連勝

現地時間2月12日、北京冬季オリンピックは第9日目を迎え、スキージャンプ男子ラージヒルでは、小林陵侑が銀メダルを獲得し、ノーマルヒル金に続く2個目のメダルとなった。スピードスケートの男子500メートルでは森重航が同競技日本男子1号となる銅メダルに。カーリング女子日本代表"ロコ・ソラーレ"は、デンマーク、ROCそれぞれに逆転勝利をあげ、3連勝となった。

森重がスピードスケート日本男子初メダル、同種目としても12年ぶりのメダル

夕方に行われたスピードスケート男子500メートル決勝は、森重航が34秒49で3位となり、同競技日本勢メダル1号となる銅メダルを手にした。同種目としては2010年バンクーバー五輪の長島圭一郎の銀、加藤条治の銅以来12年ぶり。1位は中国の高亭宇がオリンピック記録の34秒22、2位は韓国の車旼奎が34秒39だった。

森重は滑走相手のフライングでやり直しがありながらも冷静に対処した。レース後には「フライングが1回あって、少しプレッシャーのかかるスタートになったが、自分のやりたいことを思うようにしっかりできてよかった」と話した。3人の日本代表のうち、誰かひとりがメダルを取れればという思いがあったという。

村上右磨は34秒57で8位に入賞したが、メダル候補最右翼とみられていた新濱立也も滑走相手のフライングでやり直しとなるも、直後に右足を滑らせるアクシデントで35秒12と出遅れ、まさかの20位に沈んだ。

女子の団体追い抜き(チームパシュート)では、佐藤綾乃、高木美帆、高木菜那が2分53秒61の五輪記録で1回戦を突破し、決勝トーナメントに進んだ。

小林陵侑が2冠ならずも銀獲得で2個目のメダル

スキージャンプの男子個人ラージヒル(ヒルサイズ140メートル)は、ノーマルヒル金に続き2冠を狙う小林陵侑が1本目のジャンプで最長不倒の142.0メートル(147.0点)を飛び、今季最大のライバルであるマリウス・リンドヴィク(リンビク、ノルウェー)が140.5メートル(144.8点)が追う展開に。

僅差での2本目、風の影響を受けながらもリンドヴィクが140メートル(151.3点)をマーク。小林は138メートル(145.8点)を飛ぶも、累積点で3.3点及ばず、2位となった。3位はドイツのカール・ガイガーだった。

小林はノーマルヒルに続く2個目のメダルとなったが、試合を振り返り、「2回目はちょっと空中ばたついちゃった気がしたんですが、自分のできることはできたので、すごく良かった」と話した。ほかの日本勢は佐藤幸椰は15位、小林の兄・潤志郎は24位、中村直幹は29位で、スーツ規定違反は全選手ゼロだった。日本男子勢は団体での金メダルを狙う。

カーリング女子日本代表が昼と夜で劇的逆転勝利、3勝1敗に

カーリング女子の日本代表ロコ・ソラーレはこの日ダブルヘッダーとなり、午前中にデンマーク代表と対戦。先制点を奪うも、デンマークは着実に有利な後攻エンドで得点を重ね、引き離しにかかった。第9エンドの時点で5−7まで追い込まれた日本だが、第10エンドでの際どい攻めが功を奏し、藤澤五月のスーパーショットによるダブルテイクアウトで劇的な逆転勝ちを収めた。

この勢いで臨んだROC(ロシアオリンピック委員会)戦だが、昼よりもアイス(フィールド)の状態がさらに悪くなり、両チームともにショットが安定しない場面が見られた。序盤、ROCにリードを奪われ苦しい展開となったが、日本は第7エンドでビッグショットを決めて一気に流れを変えることに成功。ROCのミスもあり、第10エンドでも大量得点をもぎとった日本が、1日で2度の逆転勝ちとなった。

前日のカナダ戦ではアイスの状態に助けられたが、この日は逆に苦しめられたことについて、サードの吉田知那美は「気合で押し切った」と話した。藤澤が「チーム全員で勝ち取った」と語った通り、全員で声を掛け合いながら氷を読み、3連勝につなげた。

3勝1敗の日本は13日の試合がないが、14日はダブルヘッダーとなり、午前は中国と、午後は韓国と対戦する。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。