カーリング女子日本は英国に敗れるも、史上初の銀メダル:北京五輪最終日

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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英国に敗れるも、日本カーリング史上初の銀メダルを獲得したロコ・ソラーレ

現地時間2月20日、北京冬季オリンピックは最終日を迎え、カーリング女子決勝が行われ、日本代表の日本代表のロコ・ソラーレ(吉田知那美、吉田夕梨花、鈴木夕湖、藤澤五月)は英国代表に10-3で敗れたものの、日本カーリング史上初の銀メダルを獲得した。

18日、1次リーグ最終戦で敗れたスイス代表との準決勝を8−6で制した女子日本代表ロコ・ソラーレは、日本カーリング史上初の決勝進出、銀メダル以上を確定させた。決勝の相手はスウェーデン代表との接戦に勝利した英国となった。日本は1次リーグでは英国に10−4、第9エンド開始前にコンシードを強いられる形で完敗しており、ドロー成功率だけでは勝てない相手だ。

第1エンド、後攻の英国が2点先取すると、第2エンドで日本は1点を確保するが、第3エンドはお互い消耗戦となり無得点に。第4エンドも日本にとっては苦しい展開となり、1点献上で抑えるが、第5エンドは藤澤五月のショットが安定せず、1点スチールされて、4−1で前半を折り返した。

後半でいい流れを作りたい日本だったが、第6エンドでも藤澤が2点チャンスをものにできず1点追加にとどまり、第7エンドでは英国に4点奪われるビッグエンドを許し、窮地に追い込まれた。第8エンドも2点チャンスが1点となり、苦しい流れは変わらず。第9エンドもチャンスを作りにいったが、イブ・ミュアヘッドら士気の高い英国の牙城は崩せず10−3で日本はコンシードとなった。

英国は平昌五輪の3位決定戦で日本に敗れてメダルを逃した4年前の雪辱を果たした。敗れた日本だが、日本カーリング史上初の銀メダルとなり、ロコ・ソラーレとしては2大会連続のメダルとなった。銅メダルはスウェーデンが獲得した。

試合後、吉田夕梨花は「このチームでファイナルにあがれたことに誇りに思う」と話し、鈴木夕湖はベストパフォーマンスを出せず悔しさを口にしたが、「今は悔しさがあるが嬉しさに変わるといいな」と自らにいい聞かせるように語った。

"ナイスぅー"の掛け声でチームを鼓舞した吉田知那美は「この1試合の負けで全てを否定してしまうのはもったいない。4年間、本当に頑張ってきたなと感じています」と口にした。藤澤は「こんなに悔しい表彰式ってあるんだなと。4年前とメダルの色は変わったけど、正直悔しさの方がある」と正直な気持ちを語ったが、それでも「このチームを心から誇りに思う」と話し、嬉しさと悔しさをないまぜにした複雑な表情をみせた。

また、公式戦に出場機会はなかったが、チームの精神的なサポートや深夜にテストショットをこなすなど黒子として屋台骨を支えたフィフスの石崎琴美は、「色々な経験をさせてもらった。こんな素晴らしいメダルまでもらって本当に幸せです」と喜びを語った。石崎は43歳1か月での獲得で、冬季五輪日本人最年長メダリストになる。

カーリング女子決勝を終えて、北京五輪の日本選手団の獲得メダルは金3個、銀6個、銅9個の総数18個となり、過去最多となった。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。