羽生結弦がまさかの8位発進、ネーサン・チェンは世界最高点で首位:北京五輪フィギュア男子SP

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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現地時間2月8日、北京冬季オリンピックの第5日目、フィギュアスケートの男子ショートプログラムが行われ、同種目2大会連続金メダルの羽生結弦はリンクの穴にはまったことで得点が伸びず、8位発進に。1位はネーサン・チェン(米国)、2位は鍵山優真、3位は宇野昌磨だった。

昨夜のスキージャンプ混合団体での高梨沙羅のスーツ規定違反に続き、フィギュアスケートの五輪王者にもアクシデントがふりかかった。

達成すれば94年ぶりとなる五輪3連覇を目指す羽生は、男子ショートプログラムで第3グループ5番目(21番手)として登場するも、冒頭のジャンプの踏み切り直前、先行のスケーターたちの演技で生まれたリンクの穴にはまり、4回転サルコーが1回転に。男子での単独ジャンプは3回転以上という規定があり得点にならず。その後はよどみなく演技を終えて95.15点となったが、最終的には8位となった。

羽生の次に滑走となった宇野は、「団体戦の経験がいきた」という言葉通り、小さな身体を大きく魅せる演技と安定感のあるジャンプで105.90点の3位に食い込んだ。さらにその後の27番手の鍵山が明るい笑顔を振りまきながらもノーミスの演技で自己ベストを更新する108.12点をあげ、2位発進に。

羽生最大のライバルであるネーサン・チェンは、冒頭の4回転フリップを皮切りにトリプルアクセル(3回転半)、4回転ルッツ-3回転トーループまできれいに決めて、演技面でも情感あふれる演技で最後はガッツポーズ。世界最高得点の113.97点でSP首位となった。

チェンは羽生について「彼は2度の五輪王者。彼の立場は何があろうと誰も奪えない。同じ時間に生き、同じ氷の上に乗れることが嬉しいんだ」と話し、敬意を示した。

羽生自身は「なんかちょっと嫌われたな」と振り返ったが、暗いトーンはなく、「全然気持ちが切れていない。全体的には良い演技。コンディションはかなりいい。不運もあったけど氷との相性はいい」と話し、10日のフリースケーティングでの巻き返しを誓った。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。